二人暮らしで生活費はいくら必要?平均額や内訳をご紹介

2022年04月28日

すでに二人暮らしをしている場合も、これから二人暮らしを始める場合も、生活費について気になる方は多いはず。この記事では、二人暮らしに必要な生活費の平均額や内訳の目安などを解説します。生活費の節約方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

二人暮らしの平均的な生活費はどれくらい?

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まずは、二人暮らしをする場合、一般的にどれくらい生活費がかかるのかをチェックしてみましょう。

総務省統計局が公表している家計調査(2021年)によると、二人暮らしの平均的な生活費は次の通りです。

【二人暮らしの平均的な生活費(1ヶ月あたり)】

項目 1ヶ月あたりの支出額
食料 66,327円
住居 19,521円
光熱・水道 19,168円
家具・家事用品 11,048円
被服及び履物 6,539円
保健医療 14,924円
交通・通信 34,529円
教育 507円
教養娯楽 21,481円
その他の消費支出 54,099円
合計 24万8,143円

(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 第3-1表 世帯人員別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出」2021年(二人以上の世帯))

二人暮らしの生活費は、合計で24万8,143円となっています。

なお、住居費にはアパートなどの家賃が含まれますが、住宅・土地の購入費用や住宅ローン返済費用などは含まれていません

つまり、持ち家の場合は「住居費がかかっていない」という見方をするため、19,521円という低い金額になっています。

平均額は上表の通りですが、二人暮らしに必要な生活費は、住んでいる地域や世帯年収によっても異なります。

地域別、世帯年収別の生活費についても詳しく見てみましょう。

【地域別】二人以上世帯の平均的な生活費と内訳

「家計調査 家計収支編 第1-1表」2021年(二人以上の世帯)をもとに、全国・大都市・中都市の3つの地域ごとに必要な生活費を比較してみましょう。

なお、大都市および中都市の定義はそれぞれ次の通りです。

大都市 人口100万以上の市

<分類される市区町村>
札幌市・仙台市・東京23区・さいたま市・横浜市・川崎市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市・広島市・福岡市
中都市 人口15万以上100万未満の市

<分類される市区町村>
千葉市・船橋市・宇都宮市・新潟市・浜松市・静岡市・岐阜市・堺市・奈良市・岡山市・熊本市・北九州市・鹿児島市など

(出典:総務省統計局|用語の説明 III. 地域に関する事項)
(出典:令和2年国勢調査(総務省統計局) 都道府県・市区町村別の主な結果)

【二人以上世帯の平均的な生活費(1ヶ月あたり・地域別)】

項目 1ヶ月当たりの支出額
全国 大都市 中都市
食料 75,761円 81,951円 76,300円
住居 18,329円 23,179円 18,167円
光熱・水道 21,530円 20,735円 21,466円
家具・家事用品 11,932円 12,043円 11,638円
被服及び履物 8,709円 9,883円 8,870円
保健医療 14,238円 15,490円 14,670円
交通・通信 39,702円 36,116円 42,534円
教育 11,902円 15,503円 12,202円
教養娯楽 24,545円 26,861円 25,410円
その他の消費支出 52,377円 51,598円 55,317円
合計 27万9,025円 29万3,359円 28万6,574円

(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 第1-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出」2021年(二人以上の世帯))

こちらのデータは「二人暮らし」ではなく、「二人以上世帯」のデータ(平均の世帯人員は、全国で2.93人、大都市・中都市でそれぞれ2.92人)なので、合計の支出額はいずれも二人暮らしの場合と比べて多くなっています。

項目ごとに見てみると、大都市で全国平均よりも特に支出額が多いのが、食費・住居費です。

食費に関しては、さらに細かく分類すると、調理食品と外食にかける費用が多い傾向にあります。

住居費は、例えば同じような広さの物件でも、地方と東京では家賃に倍以上の差が出るケースもあるため、住んでいる地域によって金額に差が出やすい項目です。

大都市(特に東京23区)に住もうと思っている場合は、住居費にそれなりのお金がかかることを想定しておいた方が良いでしょう。

反対に、大都市で全国平均よりも金額が低いのが交通・通信費です。細かく見ると、自動車等購入・維持費が低く押さえられています。

これは、都市部では電車などの公共交通機関が発達しているため、生活に車が必須とは限らないことが理由だと考えられます。

【年収別】二人以上世帯の平均的な生活費と内訳

次に、世帯年収別の生活費もチェックしてみましょう。こちらも「二人以上世帯」のデータになります。

【二人以上世帯の平均的な生活費(1ヶ月あたり・世帯年収別)】

世帯年収 消費支出(合計)
200万円未満 15万933円
200~250万円 17万9,344円
250~300万円 19万2,725円
300~350万円 21万2,780円
350~400万円 23万2,159円
400~450万円 24万6,269円
450~500万円 25万8円
500~550万円 25万9,033円
550~600万円 26万9,775円
600~650万円 28万116円
650~700万円 28万8,613円
700~750万円 29万6,243円
750~800万円 31万4,959円
800~900万円 33万9,983円
900~1,000万円 36万8,547円
1,000~1,250万円 39万1,134円
1,250~1,500万円 44万4,914円
1,500万円以上 51万4,627円

(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 第2-3表 年間収入階級別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出」2021年(全国・二人以上の世帯))

上表の通り、生活費にいくらお金をかけているかは世帯年収によっても大きく異なります。

世帯年収が上がると世帯人員も増える傾向にあるため(年収200万円未満では平均2.29人、年収1,500万円以上では平均3.40人)、もちろん生活に必要なお金も増加しますが、年収200万円未満の世帯と1,500万円以上の世帯とでは、単純に比較しても生活費に3倍以上の違いがあります。

二人暮らしの生活費にいくら必要なのかを知りたいときは、目安として、年収水準が自分たちと同程度の世帯の生活費も参考にしてみてください。

最低限必要な生活費を算出してみよう

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これから二人暮らしを始める方にとっては、「最低限いくらあったら二人暮らしを実現できるのか」というのも気になるポイントです。

二人暮らしに最低限必要な生活費を算出するには、生活費の内訳を「削れる項目」と「削れない項目」に仕分けしてみましょう

食費、家賃、水道・光熱費、家具・家事用品費、医療費、交通費、通信費などは、主に削れない項目に分けられます。

ただし、項目ごとに細かく見てみると、例えば「食費のうち外食費は削れそう」などといった、節約できる支出があるはずです。

具体的にどの項目を最低限必要な生活費に含めるかによって多少違いは出ますが、家賃を除くとおよそ11~13万円ほどが必要な支出と考えられます。

つまり、「約11~13万円 + 家賃」が、二人暮らしに最低限必要な生活費となります。

なお、生活に車が必須の地域であれば、自動車関連の費用も最低限必要な生活費にプラスしましょう。

生活費10万円で二人暮らしするのは難しい?

二人暮らしと一口に言っても、例えば田舎に住むのと都会に住むのとでは、必要な生活費は大きく異なります。

社宅暮らしであったり、会社から住宅補助が出るなどで家賃をかなり低めに抑えられる場合は、10万円でも二人暮らしできる可能性はあるでしょう

ただし、教養娯楽費や交際費などといった削れる支出はきっちり削る必要があるなど、かなりの節約生活になることは理解しておくべきです。

なお、車が必須の地域で生活する場合は、維持費などで月々14,000円~15,000円ほどの出費が発生するため、10万円でやりくりするのは難しいかもしれません。

生活費の内訳はどれくらいの割合が理想的?

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生活費内訳の理想的な割合は、一般的に次の通りです。

【生活費内訳の理想的な割合】

項目 生活費に占める割合
食費 15%
住居費 25~30%
水道・光熱費 5%
家具・家事用品費 2%
交通・通信費
(自動車関連費用など)
8%
保険代 10%
その他
(教養娯楽費・交際費など)
15~20%
貯金 10~20%

食費、水道・光熱費、家具・家事用品費、交通・通信費などは、生活に必要な支出です。

大きく切り詰めることは難しい場合もありますが、一度削減すれば節約効果がずっと続くので、生活費に占める割合が大きいと感じる項目については見直してみることをおすすめします。

毎月一定額がかかる住居費(家賃・住宅ローン返済など)は生活費の25~30%、保険代は10%程度を目安にするのが理想です。

その他に分類される支出については、趣味・娯楽費や交際費、洋服代、お小遣いなどといったコントロールしやすいお金のため、無駄な出費を抑えてできるだけ予算内に収まるようにしましょう。

実際の生活費をシミュレーションしてみよう

生活費内訳の理想的な割合をもとに、具体的にどの項目にいくらお金をかけられるのかを、手取り月収別にシミュレーションしてみましょう。

【生活費の内訳シミュレーション(手取り月収別)】

項目 1ヶ月あたりの支出額(手取り月収別)
月収15万円 月収20万円 月収25万円 月収30万円 月収35万円
食費 22,500円 30,000円 37,500円 45,000円 52,500円
住居費 37,500円~45,000円 50,000円~60,000円 62,500円~75,000円 75,000円~90,000円 87,500円~10万5,000円
水道・光熱費 7,500円 10,000円 12,500円 15,000円 17,500円
家具・家事用品費 3,000円 4,000円 5,000円 6,000円 7,000円
交通・通信費(自動車関連費用など) 12,000円 16,000円 20,000円 24,000円 28,000円
保険代 15,000円 20,000円 25,000円 30,000円 35,000円
その他(教養娯楽費・交際費など) 22,500円~30,000円 30,000円~40,000円 37,500円~50,000円 45,000円~60,000円 52,500円~70,000円
貯金 15,000円~30,000円 20,000円~40,000円 25,000円~50,000円 30,000円~60,000円 35,000円~70,000円

生活費の内訳割合は住む地域などによっても多少異なります。

また、「将来のために貯蓄に回す分を多くしたい」「趣味の費用や交際費はあまり抑えたくない」など、二人のライフスタイルや価値観にも配慮して決めることが大切です。

ご紹介した割合を参考にしながら、何にどのくらい費用を振り分けるのか、二人でよく話し合ってみましょう。

二人暮らしの生活費を節約する方法

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「二人暮らしを始めたいけど、意外に生活費がかかりそうで不安」という方や、「なるべく生活費を抑えて将来への貯蓄にお金を回したい」という方は、次に説明する生活費の節約方法を実践してみましょう。

食費の節約方法

生活費の中で、他の項目と比べて節約しやすいと言われているのが「食費」です。

食費に関しては、「できるだけ自炊を心がけて外食を減らす」というのが一般的な節約方法です。食材の買い方も、1週間分の献立をあらかじめ考えておいて、必要な分をまとめて買うようにすると良いでしょう。

買った食材はきちんと使い切るのも重要です。すぐに使わない食材は下処理をして冷凍したり、保存のきくおかずを作り置きしたりするなどして、食材を無駄なく使い切れるよう工夫しましょう。

通年安く手に入る食材や、安価な旬の食材、特売品などをうまく活用するのも節約に役立ちます。

家賃の節約方法

家賃は、いったん入居してしまうと節約するのが困難な項目です。

「住居費を少しでも抑えたい」と思ったら、部屋探しの時点でできる限り安い賃料の物件を見つけるようにしましょう

ただし、「最寄り駅まで徒歩圏内の物件が良い」「多少駅から離れても良いから、築浅の物件が良い」など、お互いの希望条件や譲れないポイントはしっかり押さえることが大切です。

あらかじめ二人でよく話し合って希望条件などを整理しておくと、部屋探しがスムーズに進みます。

勤務先の住宅補助制度を利用できる場合は、家賃の負担軽減に役立つのでぜひ活用しましょう。

通信費の節約方法

インターネット料金や携帯電話料金は、格安SIMへ乗り換えたり、プランを見直したりすることで料金を大幅にカットできる可能性があります

二人暮らしだと家族割引が適用される場合もあるので、契約している携帯会社に問い合わせてみましょう。

水道光熱費の節約方法

水道・光熱費を節約するためには、普段の生活の中で節約を意識した行動を心がけるのが基本です。

例えば、電気代を節約するなら、エアコンの設定温度を調整したり、省エネモードで運転したりといった方法があります。家電製品のコンセントをこまめに抜くのも、待機電力の削減に繋がるのでおすすめです。

また、二人のライフスタイルを合わせるのも節約に役立ちます。起きている時間や入浴のタイミングをできるだけ合わせて、電気代・ガス代の無駄を省くようにしましょう。

電気やガスの場合は、契約プランを見直したり、おトクなプランのある契約会社に切り替えたりするのも有効な方法です。

二人暮らしの生活費を節約したいなら固定費に注目

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家計調査における住居費には住宅ローン返済などが含まれていません。そのため、見かけ上は生活費に占める割合が低くなっていますが、実際は月々数万、場合によっては十数万円ほどかかる場合もあります。

特に、都会と田舎では、広さや間取りはほぼ同じでも家賃が倍以上違うケースも珍しくないため、毎月の家賃をいかに抑えるかが、生活費を節約するひとつのポイントとなります。

ただ、「すぐに引越しはできないから、家賃は抑えられない」という人も多いはず。そのような場合は、水道・光熱費などの手軽に見直せる項目から節約を始めてみましょう

電気代の節約には電力会社の見直しがおすすめ

例えば、水道・光熱費のうち電気代を節約したいなら、今よりも安いプランのある電力会社に切り替えるのが簡単でおすすめです。

電源をこまめに切るなどの節電行動も大切ですが、電気代の安いプランに切り替えれば、今までと同じように生活していても、知らず知らずのうちに電気代を節約できることになります。

さらに、電気代は毎月発生する固定費のため、一度削減すればその後もずっと節約効果が期待できるのがポイント。

2016年の電力自由化に伴い、現在は電力会社を自由に選ぶことができます。

お互いによく話し合って、二人暮らしを無理なく楽しもう

二人暮らしに必要な生活費は、住む地域や世帯年収、ライフスタイルなどによって異なります。

お互いが納得して楽しく生活するためにはいくら必要なのか、どこにお金をかけるのかなどを、今回ご紹介した生活費の平均額や内訳割合などを参考に、ぜひ二人で話し合ってみましょう。

また、二人暮らしの生活費を少しでも節約したい場合には、水道・光熱費などの、毎月かかる固定費を削減するのがおすすめです。

電気代であれば、電力会社を見直すだけで簡単に節約できるので、ぜひ検討してみてください。

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(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 第3-1表 世帯人員別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出」2021年(二人以上の世帯))
(出典:総務省統計局|用語の説明 付1.収支項目分類表)
(出典:総務省統計局|用語の説明 III. 地域に関する事項)
(出典:令和2年国勢調査(総務省統計局) 都道府県・市区町村別の主な結果)
(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 第1-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出」2021年(二人以上の世帯))
(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 第2-3表 年間収入階級別1世帯当たり1ヶ月間の収入と支出」2021年(全国・二人以上の世帯))
(出典:ARUHIマガジン|2人暮らしの生活費は平均でどのくらい? 理想の生活費内訳と節約術)

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