デマンドとは?最大需要電力の意味と基本料金への影響を法人向けにわかりやすく解説

ビジネス関連
2026年8月6日

デマンドとは、一定期間における電力需要の大きさ(需要電力)を指す用語です。法人向けに、デマンドの意味、契約電力・最大需要電力との関係、基本料金への影響、夏季ピーク前の管理ポイントを実務目線で整理しました。

目次

デマンドとは?

デマンドの定義と需要との違いとは

デマンドは電力業界において、一定期間における電力需要の大きさを指す用語です。

デマンド(demand)は英語で「需要」や「要求」などの意味で、ビジネスにおいてさまざまな業界で使われる言葉でもあります。

とりわけ電力業界においては、30分間に消費された電力の平均値をデマンド値と呼びます。デマンド値は、契約電力50kW以上から500kW未満の高圧電力を契約する法人にとって、電気料金に大きな影響を与える重要な指標になっています。

デマンド値の計測方法とは

デマンド値は30分間の平均需要電力なので、毎時2回計測されます。1日は24時間あることから、デマンド値は1日に48回計測されることになります。

30分ごとに計測されるため、30分間に平均して5kW使用した場合は5kWになるほか、前半の15分で4kW、後半の15分で6kW使用した場合も5kWになります。

このように30分間のうち前半で多く電力を使用しても、後半で使用を少なくすれば、デマンド値を抑えることが可能になります。

デマンドが電気料金に与える影響とは

デマンド値が高圧電力の電気料金に大きな影響を与えるのは、基本料金を決定する要素だからです。

高圧電力の電気料金は基本料金+電力量料金+市場価格調整額・燃料費調整額+再エネ賦課金で計算されます。このうち基本料金は基本料金単価×契約電力×力率割引・割増で算出されます。

契約電力とは、電力会社との契約で毎月使用できる最大電力のことを指しています。1か月間で最も高かった30分間のデマンド値が、その月の最大デマンド値になります。契約電力は当月を含む12か月間の最大デマンド値のうち、最も高い数値をもとに決定されるため、デマンド値は電気料金に直結するのです。

パソコン画面でデータを分析するイメージ画像

デマンド値を抑えるために法人が取るべき対策とは

デマンド値をピークカット・ピークシフトで抑える

最大デマンド値を更新すると、その後1年間の基本料金が高くなることから、法人にとってはデマンド値を抑えることが重要になってきます。

デマンド値を抑える方法に、ピークカットピークシフトがあります。ピークカットは1日のうちで最も電力を使用する時間帯の電力使用量、言い換えればピーク電力を削減する方法です。

一方のピークシフトは、電力をあまり使わない夜間や早朝に蓄電し、電力を多く使う時間帯に使用する方法です。全体の電力使用量は同じですが、ピーク時の使用電力を他の時間帯にずらすことができるので、最大デマンド値を抑えることができます。

デマンド監視装置を導入する

ピーク時の電力使用量を抑えるために有効なのが、デマンド監視装置の導入です。

デマンド監視装置は、電力の使用状況を24時間体制で監視することによって、デマンド値を管理するシステムです。設定した電力使用量を超えそうになると警報が出ます。

また、電力の使用状況をグラフやデータで確認できることから、効率的な電力使用が可能になります。

デマンド値を省エネ機器の導入で抑える

デマンド値は省エネルギーの取り組みや、省エネルギーを実現する機器の導入によっても抑えることができます。

空調設備の場合は、内部のフィルターにゴミや埃がたまると性能が低下するため、定期的に清掃することで省エネにつながります。また省エネ効果が得られる制御機器を室外機に取り付けることも有効です。

照明の場合は、点灯時間を短縮することや、白熱電球や電球形蛍光ランプをLED照明に交換することなどによって省エネが可能になり、デマンド値を抑えることにつながります。

デマンド管理のポイントとは

デマンド管理と再生可能エネルギーを組み合わせる

デマンド管理でポイントとなるのは、電力使用がピークを迎える夏季にデマンド値を抑える取り組みを行うことです。過去のデマンド値を確認して、ピーク時間帯の設備運用などを見直すことが必要です。あわせて、省エネ機器やデマンド監視装置の導入なども検討しましょう。

また、工場などの場合はデマンド管理に加えて、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入を組み合わせる方法もあります。

具体的には、太陽光発電による電力をピーク時に使用することによって、ピーク時間帯の電力使用量を抑える方法です。デマンド管理と再生可能エネルギーの活用を組み合わせることによって、デマンド値を大幅に抑えることが可能になります。

デマンドレスポンスを活用する

デマンドレスポンス(DR)もデマンド値を抑えるためには有効です。デマンドレスポンスは、電力使用量を制御することによって、電力需要のパターンを変化させることです。電力の需要と供給のバランスをとることが可能になります。

需要を制御するパターンによって、需要を抑制して電力使用量を減らすことを「下げDR」と、需要を増やす「上げDR」があります。

経済産業省資源エネルギー庁ホームページより上げDRと下げDRの説明画像

経済産業省資源エネルギー庁ホームページより

また、電力会社などが提供するデマンドレスポンスサービスには、ピーク需要時に電気料金を値上げするなど、多様な電気料金を設定することによって電力需要の抑制を促す「電気料金型デマンドレスポンス」と、電力会社が報奨金などを支払うことで電力需要の抑制を促す「インセンティブ型デマンドレスポンス」があります。

エバーグリーンのデマンドレスポンスサービスとは

エバーグリーンでは、親会社のイーレックスと共にデマンドレスポンスサービスを提供しています。

サービスの流れは次の通りです。まず、エバーグリーンから「節電のお願い」をメールでお送りします。メールで指定されたタイミングで、無理のない範囲で節電をお願いします。節電ができなくてもお客様のご負担はございません。

電力抑制に成功し、容量拠出金の削減ができた場合には、電気料金からの割引として還元します。導入費は無料です。詳しくは、エバーグリーンのホームページをご覧ください。

エバーグリーンでは法人向けに、事業所・商店・飲食店など小規模な事業者に適した低圧のプランと、高圧については5つの料金プランを用意しています。さらに、環境価値を持つ非化石証書を組み合わせることで、実質的に再生可能エネルギーを提供し、CO₂排出係数をゼロにできるCO₂フリープランを全てのプランにオプションで付加することも可能です。以下のリンクからぜひご検討ください。

よくある質問

Q.デマンドと需要の違いは何ですか?

A.英語のデマンド(demand)は直訳すると「需要」の意味を持っていますが、電力業界では一定期間における電力需要の大きさを指す用語です。電力業界では、30分間に消費された電力の平均値をデマンド値と呼びます。デマンド値は契約電力50kW以上から500kW未満の高圧電力を契約する法人にとって、電気料金に大きな影響を与える重要な指標になっています。

Q.契約電力を超えるとどうなりますか?

A.契約電力を大幅に超えると、契約違反や追加料金等のペナルティが生じる場合があります。契約内容により異なるため、請求書や契約書を確認し、デマンド値を抑える取り組みが必要です。

Q.デマンド監視装置とは?

A.デマンド監視装置は、電力の使用状況を24時間体制で監視することによって、30分間の平均需要電力(kW)であるデマンド値を管理するシステムです。設定値を超えそうになると警報を発するなど、電気料金の基本料金上昇を防ぐことができます。

Q.デマンド管理で夏季に検討すべきことは?

A. 電力使用は夏季にピークを迎えます。過去のデマンド値を確認し、ピーク時間帯の設備運用などを見直す必要があります。必要に応じて、省エネ機器の導入や、デマンドレスポンスの活用などを検討しましょう。

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