水道代を節約するお手軽テクニック!場所ごとにご紹介

2021年03月06日

今回は、水道代を節約するお手軽テクニックを、水の使用場所ごとにご紹介します。はじめに水道代の仕組みについても解説していますので、まずはそちらを確認してから読み進めてみてください。

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節約を始める前に、まず自宅の水道代の現状を把握しましょう。

どの程度水を使い、料金はいくらなのか、先月と比べるとどうなのかを知ることで、節約すべきポイントが見えてきます。

「水道使用量のお知らせ」で我が家の水道使用量をチェック

水道代の現状を知るために必要なのが、「水道使用量のお知らせ」などと書かれた検針票です。

検針票には、水道代に関する情報が記載されています。

特にチェックしたい項目は下記の4点です。

  • 使用期間
  • 今回使用した水の量
  • 前回使用した水の量
  • 期間使用料金とその内訳

この4点を抑えると、一般的な家庭と比較することができ、「水の無駄遣いをしているのか」「節約の余地があるのか」がわかるでしょう。

見方がわからない場合は自治体のサイトでチェック

検針票は、住んでいる自治体によって記載方法が異なります。

見方が分からない場合や、不明点があるときは、自治体水道局のサイトで確認してみましょう。

実際に使用している水道量や料金がわかったら、一般的な家庭と比べて適切に水が使用できているのかを確認してみましょう。

下記の表は、東京都水道局の「平成30年度生活用水実態調査」が公表している、世帯人数ごとの1か月あたりの平均使用水量です。

1人世帯 8.2m³
2人世帯 15.9m³
3人世帯 20.7m³
4人世帯 25.1m³
5人世帯 27.5m³
6人以上世帯 33.5m³

自身の世帯人数に合わせて、使用水量が多いかどうか確認してみてください。

平均以下になるよう努力することで、節約に繋がります。

(出典:東京都水道局|もっと知りたい「水道」のこと)

居住地域によって水道代は異なる

これまで東京23区を例に挙げてご紹介しましたが、水道代は住んでいる地域によって異なります。

水源や水道局の施設、住んでいる人口などの違いによって、基本料金や従量料金に差が生じるからです。

全国で見てみると、水道料金が安い地域と高い地域ではかなりの幅がありますが、水道料金を安くするためだけに引っ越しをするのは無理があります。

まずは水の使い方を見直し、なるべく従量料金がかからないようにする節約を行ってみましょう。

※家事用20㎥当たり

(出典:「公益社団法人 日本水道協会」発行『水道料金表(平成27年4月1日現在)』)

検針票だけを見ても、水道料金の計算方法はわかりません。

水道局によって料金設定は異なりますが、水道料金は一般的に、下の項目で構成されています。

【水道料金の内訳】

  • 上水道の基本料金と従量料金
  • 下水道の基本料金と従量料金

今回は、東京23区の料金設定を例にして、水道料金の計算方法を見てみましょう。

計算式は、次の通りです。

【1ヶ月の水道料金の求め方】
([上水道料金(基本料金+従量料金)] + [下水料金(従量料金)])× 消費税率

ここに数字を当てはめることで、1ヶ月分の水道代を自分で計算することができます。

(出典:東京都水道局|水道料金・下水道料金の計算方法(23区))

基本料金とは?

基本料金とは、水を使用したかどうかに関わらず、契約している限り必ず発生する料金のことです。

水道代の基本料金は、自宅に引き込まれている水道管の太さ(口径)によって決まり、口径が太くなるほど段階的に基本料金が上がります。

以下が、東京23区の口径ごとの基本料金です。

13mm 860円
20mm 1,170円
25mm 1,460円
30mm 3,435円

一般家庭に引かれる水道管は、一昔前では13mm口径が主流でしたが、最近では20mm口径が主流です。

2世帯住宅などで家が広い場合は、25mm口径を使用していることもあるでしょう。

ほとんどの家庭が、13mm、20mm、25mmのいずれかに該当し、サイズに合わせた基本料金を支払っています。口径が不明な場合は、検針票で確認できます。

基本料金を下げるため、水道管の口径を小さくしたいと思う方もいるでしょう。

しかし、まるごと水道管を替えようと思うと数十万円の費用がかかることもあるので、あまり現実的ではありません。

水道代は基本料金を下げることよりも、使用水量を節約する方がおすすめです。

(出典:東京都水道局|水道料金・下水道料金の計算方法(23区))

(出典:盛岡市上下水道局|第4回 口径はどのように決まっているの?)

従量料金とは?

従量料金とは、使用した水の量に対して加算されていく料金のことです。

水道代を大きく左右するのが従量料金なので、節約をするならしっかりと理解しておきたいところです。

まずは、東京23区が制定している、水の使用量と1㎥ごとの単価を見てみましょう。

1~5㎥ 0円/㎥
6~10㎥ 22円/㎥
11~20㎥ 128円/㎥
21~30㎥ 163円/㎥
31~50㎥ 202円/㎥
51~100㎥ 213円/㎥
101~200㎥ 298円/㎥
201~1,000㎥ 372円/㎥
1,001㎥~ 404円/㎥

表からわかる通り、使用した水が少ないほど、1㎥ごとに課金される単価も低くなります。

(出典:東京都水道局|水道料金・下水道料金の計算方法(23区))

下水道料金とは?

下水道とは、トイレや洗濯で使用した水など、生活で排出される不純物が混入した水を通す設備のことです。

これらの水はそのまま川に流せないので、浄化する必要があります。

浄化にはコストがかかるので、上水道とは別に下水道料金がかかる自治体が多く、東京23区も例外ではありません。

下水道料金は上水道料金とは少し計算方法が異なります。

下記の表は、東京23区が定めている、下水の使用量と1㎥ごとの単価です。

0~8㎥ 560円(使用量に関わらず固定)
9~20㎥ 110円/㎥
21~30㎥ 140円/㎥
31~50㎥ 170円/㎥
51~100㎥ 200円/㎥
101~200㎥ 230円/㎥
201~500㎥ 270円/㎥
501~1,000㎥ 310円/㎥
1,001㎥~ 345円/㎥

下水道は使用量に関わらず、0~8㎥までは固定で560円かかります。

これは下水道の基本料金と考えましょう。

それ以降は使用量に応じた料金を支払う従量料金で、下水道も使用するほど値段が上がる仕組みです。

(出典:東京都水道局|水道料金・下水道料金の計算方法(23区))

1ヶ月分の水道代を計算してみよう

それでは実際に、数字を当てはめて計算してみましょう。

たとえば、東京23区内に住む家庭が20mm口径の水道管を引いており、1ヶ月30m³の上水道を使用し、下水道も同じく1ヶ月30m³使用した場合、水道料金は次のように求めます。

【上水道料金の求め方】

・基本料金
20mm口径=1,170円

・従量料金
30m³使用した場合の計算方法
1~5m³…0円×5m³=0円
6~10m³…22円×5m³=110円
11~20m³…128円×10m³=1,280円
21~30m³…163円×10m³=1,630円
小計…3,020円

・上水道代の合計
1,170円+3,020円=4,190円(税抜)

【下水道料金の求め方】

・基本料金
0~8m³=560円

・従量料金
30m³使用した場合の計算方法
9~20m³…110円×12m³=1,320円
21~30m³…140円×10m³=1,400円

・下水道代の合計
560円+1,320円+1,400円=3,280円(税抜)

【1ヶ月の水道料金】

[(上水道料金4,190円)+(下水料金3,280円)]✕消費税率 = 8,217円(税込)

8,217円が1ヶ月分の水道料金となりますが、水道代は2ヶ月ごとの請求となります。

毎月同じような使用水量なら、請求額は2倍にした16,434円程度となるでしょう。

以上が、水道代の合計金額の求め方です。

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節約は、ただなんとなく取り組んでもなかなか効果を実感できません。

次の3つのことを意識して、水道代の節約に励みましょう。

1. 水が出る場所=水道代がかかる場所と認識する

蛇口をひねれば水が出るのが当たり前になり、料金が発生している感覚が薄れている方も多いのではないでしょうか?

まずは「水が出る場所=水道代がかかる場所」と認識し、家の中で水道代がかかる場所を確認してみましょう。

キッチン、お風呂、トイレ、洗面所、洗濯機置き場、庭……など、思っている以上に多いことに気がつきます。

水が出る場所が多いということは、その分節約できるポイントも多いということです。場所に合わせた節約術を行っていきましょう。

2. ちょっとした意識で水の無駄遣いが減る

水道代を下げる手っ取り早い方法は、水を使わないということです。

もちろん生活しているうえで水は必要不可欠なので、無駄に使用していた分を減らしていきましょう。

水の無駄遣いで1番多いのが、蛇口を開きっぱなしにすることです。

コンロの火をつけたままにすることはないのに、水だとどうしても気が緩んでしまい、出したまま作業をしてしまうことも多いです。

すぐに蛇口を閉める習慣づけが、水道代の節約に直結します。

3. 家族で節約意識を共有する

ひとりで節約に取り組んでいても、家族が水の無駄遣いしていると意味がありません。

せっかくなら、家族全員で節約の意識を共有し、より効果を高めましょう。

特に子どもがいる場合など、ゲーム感覚で節約に取り組めば、楽しみながら行うことができます。

それでは実際に、水道代を節約するポイントを見てみましょう。

今回は「東京都水道局の平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査」を元に、使用水量の多い場所ごとの節約ポイントをご紹介します。

水を使用する場所ごとの使用水量の割合は、次の通りです。

風呂 40%
トイレ 21%
炊事 18%
洗濯 15%
洗面・その他 6%

(出典:東京都水道局|水の上手な使い方)

【使用水量第1位 お風呂】シャワーの使い方に気をつけよう

使用水量ダントツの第1位はお風呂場です。

浴槽1杯分の水は約200~250Lです。

シャワーは1分間で12L程度の水を使用しているので、10分使うと120Lになります。

元々の使用量が多いため、お風呂は少しの意識で大きな節水ができる場所です。

浴槽、シャワーそれぞれの節水方法を見てみましょう。

(出典:資源エネルギー庁|無理のない省エネ節約)

浴槽の節水方法

毎日浴槽の水を交換するとなると、1ヶ月で200L×30日=約6,000Lもの水を使用することになります。

これを2日に1回にするだけで3,000Lも節水ができます。

東京23区の平均的な家庭で計算すると、1ヶ月で500~600円程度の節約になるので、年間で考えるとバカにできません。

また、水を入れた2Lのペットボトルを浴槽に5、6本入れておくと水のかさましができ、1回の使用水量を減らすこともできます。

シャワーの節水方法

シャワーの節水は、意識的に水を止める習慣づけが重要です。

身体や頭を洗っている最中、水を出しっぱなしにしているという方は、さっそく今日から止めてみましょう。

さらに、シャワーヘッドを節水効果があるものに交換するのもおすすめです。

節水シャワーヘッドなら、同じ時間シャワーを出し続けても出る水の量を減らせるので、大きな節水に繋がります。

【関連記事】お風呂の費用を節約する7つの方法|誰でもできる節約法を紹介

【使用水量第2位 トイレ】大と小の洗浄を上手に使い分ける

お風呂の次に使用水量が多かったのはトイレです。

在宅ワークなどで家にいる時間が長くなったという方は、今まで以上にトイレの使用回数が増えているのではないでしょうか?

トイレの節水は、洗浄機能の大と小を上手に使い分けるところにあります。

使用しているメーカーによって差はありますが、大に使用する水は5L前後、小なら4L程度なので、うまく使い分けるだけで節水が可能です。

【TOTO】ピュアレストEX

  • 大の洗浄水量:4.8L
  • 小の洗浄水量:3.6L

【LIXIL】サティスGタイプ

  • 大の洗浄水量:5L
  • 小の洗浄水量:3.8L

【Panasonic】アラウーノ L150

  • 大の洗浄水量:4.8L
  • 小の洗浄水量:3.6L

(出典:TOTO|ピュアレストEX)
(出典:LIXIL|サティスGタイプ)
(出典:Panasonic|アラウーノ L150)

また、何十年も前の旧式トイレを使っている場合、1回の洗浄で10L以上の水を使用していることがあります。

【INAXシリーズから見るトイレの洗浄水量の遍歴】

1989~2001年 大13L
2002~2006年 大8L
2006年発売の“ECO6” 大6L/小5L
2009年発売の“ECO5” 大5L/小3.8L
2011年発売の“ECO4” 大4L/小3.3L

(出典:LIXIL | トイレ | サティス | 機能 | サティスならではの充実機能)

最新モデルでは大でも4Lを切るものも出ています。

トイレが古い家庭では、新しく買い替えることでかなりの節水が期待できるかもしれません。

【TOTO】ネオレストNX

  • 大の洗浄水量:3.8L
  • 小の洗浄水量:3.3L(eco小ボタン、オートeco時3.0L)

(出典:機能一覧|TOTOのトイレ(便器)・ウォシュレット(温水洗浄便座)-『ネオレストNX』)

【使用水量第3位 キッチン周り】「溜め洗い」の習慣で汚れ落ちもUP

意外に盲点なのが、キッチン周りの水事情です。

食材を洗うときやご飯を炊く際にも使用し、そのほかの料理でも水が必要なシーンは多くあります。

さらに、食後には食器や調理器具の洗浄も必要なので、キッチンは思っている以上に水を使用している場所です。

キッチンの節水で即効性があるのは、「溜め洗い」を心掛けることです。

ボウルなどに水を張り、そこに洗い物を浸けて洗うことで、水の流しっぱなしを抑制できます。

食器汚れは水に浸け置くことで落としやすくなるので、節水効果と合わせて一石二鳥です。

また、最新の食洗機は節水効果が高いため、手で食器を洗うより節水できる可能性もあるでしょう。

お風呂場のシャワーと同じように、キッチンの蛇口に節水アダプターを取り付けるのもおすすめです。

【使用水量第4位 洗濯】洗濯物はまとめて洗う

次に水の使用量が多いのが洗濯です。

洗濯機の種類によって使用水量に差はありますが、パナソニックの洗濯機の場合は次の通りです。

【洗濯1回分の標準使用水量と水道代】

ドラム式洗濯機(NA-VX900BL/R) 使用水量:約78L
水道代:約21円
縦型洗濯機(NA-FW120V3) 使用水量:約150L
水道代:約39円

毎日これらの洗濯機を使う場合、年間で7,665~14,235円かかっている計算になります。

洗濯を2日に1回にするだけで、3,000~7,000円程度の節約になるので、洗濯はこまめに行わず、回数を減らすためにまとめるようにしましょう。

また、お風呂の残り湯を使うのも有効です。

さらに節水をしたいなら、洗濯機の買い替えを検討してみましょう。

特に縦型洗濯機を使用している家庭は、ドラム式洗濯機に替えるだけで大きな節水効果を実感できるはずです。

洗濯機の寿命は10年前後といわれています。

最新の洗濯機は節水効果も高いので、10年以上同じ洗濯機を使用しているなら、買い替えを検討する良い時期でしょう。

【関連記事】洗濯機の寿命は10年?長持ちのコツや買い替えサインも紹介

(出典:Panasonic|ドラム式と縦型の電気代・水道代を徹底比較)

(出典:一般財団法人 家電製品協会 使用年数調査 結果報告書)

【使用水量第5位 洗面所など】こまめに蛇口を閉める癖づけを

最後は、洗面所などその他の水場です。

顔を洗ったり歯を磨いたりする洗面所や、洗車に使う庭の水道などは、ついつい水を出しっぱなしにしがちな場所でしょう。

節水の基本である、「蛇口はすぐ閉める」を徹底することが重要なので、家族全員で取り組んでみてください。

また、他の場所と同じよう、蛇口に節水アダプターを取り付けるのもおすすめです。

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水道代だけでなく、同時に光熱費も節約することで、家計の負担を大きく減らすことができます。

洗濯機の使用回数を減らせば電気代の節約になりますし、お湯の量を減らせばガス代の節約になります。

このように、水道代と光熱費は密接に関わっているので、同時に節約を始めてみましょう。

電気やガスの契約は気軽に切り替えができる

水道代と光熱費(電気、ガス)の大きな違いは、契約会社を自由に選べるかどうかということです。

水道局は住んでいる地域の自治体しか選べませんが、電気やガスは自分で自由に選択できます。

そのため、電気をこまめに消したり、エアコンをあまり使わないよう努力する以外にも、電力会社の基本料金や単価などを見比べ、料金の根本を見直して節約に繋げることが可能です。

切り替えるなら『エバーグリーン』!

『エバーグリーン』は、東証プライム市場上場の『イーレックス』のグループ会社で、電力事業は20年以上の実績があります。

すでに顧客数は20万件を突破し、多くの方がエバーグリーンへ切り替えています。

エバーグリーンの魅力は、初期費用、契約手数料、解約違約金などは一切なし。

契約期間の定めもないので、自分の好きなタイミングでプラン変更ができます。 ※あるく・おトク・でんきを除く。

また通常プランの他にも、下記のようなユニークなプランがあります。

あるく・おトク・でんき
歩数に応じて電気代が割引されるプラン。健康にも節約にも繋がるのがメリット。普段からよく歩く方や健康志向の高い方におすすめ。

保険でんき
個人賠償責任保険と電気がセットになったプラン。電気料金の費用のみで、自治体による自転車保険の義務化にも対応可能。

詳細は、エバーグリーン公式ホームページでご確認いただけます。

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水道代の節約は今すぐ始められることが多く、一つひとつの積み重ねが大きな成果へと繋がります。

まずは検針票などから自宅の使用水量を把握し、節約できそうなポイントを見つけましょう。

「蛇口はすぐ閉める」「使える水は有効活用する」というように、日々の水の使い方を見直すところから始めてみてください。

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