バイオマスプラスチックとは?種類や特徴をわかりやすく解説

ライフスタイル
2021年7月30日

今回は、環境への負荷が低いバイオマスプラスチックについて解説します。バイオマスプラスチックの種類や特徴、用途まで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

バイオマスとは、「動植物から生まれた、再生可能な有機資源」です。

バイオマスプラスチックは、トウモロコシやサトウキビなど、植物由来の原料を利用して作られています。

バイオマスプラスチックを燃やす際も二酸化炭素が出ますが、それはバイオマスプラチックの原料である植物が育つときに光合成で吸収された二酸化炭素であるため、大気中の二酸化炭素の増減に影響を与えません。

この考え方は「カーボンニュートラル」と呼ばれ、近年注目されています。

カーボンニュートラルについては、こちらの「カーボンニュートラルとは?意味や考え方をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

バイオマスプラスチックと似たものに、「生分解性プラスチック」というものがありますが、両者は同じものではありません。

生分解性プラスチックとは、「微生物によって自然界で分解され、CO₂と水になる」という性質があるプラスチックを指します。

つまり原料がバイオマス由来のものとは限らないということです。

もちろん、生分解性があるバイオマスプラスチックもありますが、すべてのバイオマスプラスチックに生分解性があるというわけではない点に注意が必要です。

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バイオマスプラスチックは、大きく「全面的バイオマス原料プラスチック」と「部分的バイオマス原料プラスチック」の2つに分けることができます。

全面的バイオマス原料プラスチックは、原料がバイオマス100%のプラスチックです。

一方、全部ではなく原料の一部がバイオマスのものを、部分的バイオマス原料プラスチックと呼んでいます。

部分的バイオマス原料プラスチックには石油由来の成分などが含まれているものの、一般的なプラスチック素材に比べれば環境負荷が低い素材です。

バイオマスプラスチックの用途は多岐にわたります。

たとえば以下のようなものに利用されています。

【バイオマスプラスチックの用途】

  • レジ袋
  • 衣類
  • パソコンやスマートフォンなどの部品
  • 自動車の座席シートや部品
  • 人工芝
  • 漁業資材

このように、すでに私たちの生活の中に浸透してきています。

プラスチックは便利で、もはや必要不可欠な素材ですが、上記のようにバイオマスプラスチックへ転換していくことで環境負荷を減らしていけるでしょう。

プラスチックごみの問題について、こちらの「プラスチック問題とは?プラスチックごみがもたらす影響や家庭でできる取り組みなどを解説」で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

環境負荷を軽減できるとして注目されているバイオマスプラスチックですが、コスト面にデメリットがあります。

原料調達や製造の特性などの要因で、従来の化石資源由来のプラスチックと比べると、バイオマスプラスチックはコストが高いのが現状です。

環境省によると、バイオマスプラスチックの単価は、化石資源由来のプラスチックと比較して、バイオPEが約3倍、バイオPETが約1.5倍となっています。

普及していくにつれて、製造効率などが改善され、今後コストダウンができるようになることが期待されます。

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バイオマスは、プラスチックとして利用する以外の活用方法もあります。

その中で特に注目したいのが、「バイオマス発電」です。

一般的な火力発電では、石油ガスなどの化石燃料を燃やすことで発電しています。

一方、バイオマス発電では、木くずなどを燃やして熱せられた蒸気を使って発電する仕組みです。

通常はそのまま廃棄されるゴミなどを利用しているため、ゴミの減少や再利用につながります。

また、先ほど説明したカーボンニュートラルの性質があるので、環境負荷の小さな発電方法といえるのです。

バイオマス発電については、こちらの「バイオマス発電のメリットとは?仕組みや特徴をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

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バイオマスプラスチックは、環境負荷の小さなプラスチック素材です。

地球温暖化防止に貢献できる素材として、これからも注目を集めていくと考えられます。

また、バイオマスは発電にも活用できる地球にやさしい資源です。

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