コーヒーメーカーの電気代はどこでかかる?
コーヒーメーカーの電気代は次の計算式で求められます。
電気代(円)= 消費電力(W)÷ 1,000 × 使用時間(分)÷ 60 × 電気料金単価(円/kWh)
コーヒーメーカーは、コーヒーを抽出しているときと保温時では消費電力が異なります。また、電気代を考えるにあたっては、稼働させていないときの「待機電力」も見逃せないポイント。
それぞれどれくらいの電気代がかかるのか、具体的に見ていきましょう。
※電気料金単価は目安単価の31円/kWhで計算
抽出中にかかる電気代
ここでは例として、消費電力500W、抽出時間4分のドリップ式コーヒーメーカーの電気代を計算します。
前述の計算式に当てはめると、スイッチを入れてから抽出完了までにかかる電気代は、次のようになります。
抽出にかかる電気代(円)= 500(W)÷ 1,000 × 4(分)÷ 60 × 31(円/kWh)= 約1.0(円)
ただし、コーヒーメーカーのタイプや機種によって、消費電力や抽出にかかる時間は大きく異なります。実際に計算する際は、お使いの機種の消費電力や抽出時間を確認しましょう。
保温時の電気代
淹れたてのコーヒーを温かく保ってくれる保温機能。便利ではあるものの、実はこの機能が意外と電気代を押し上げる原因になることもあります。
例えば、保温ヒーターの消費電力が35W程度のコーヒーメーカーの場合、保温機能を1時間使用すると約1.1円の電気代がかかります。
先ほど計算した抽出時の電気代と、ほぼ同じです。
もちろん、保温ヒーターの消費電力や保温時間によって実際の電気代は異なりますが、場合によっては保温するより淹れ直した方が安く済むケースもあるので注意しましょう。
待機電力
コーヒーメーカーは、稼働させていなくても、時計表示やタイマー機能の維持、次の抽出準備などのために待機電力を消費しています。
例えば、待機電力が1.3Wの機種の場合、24時間コンセントに挿しっぱなしだと、1日で約0.97円の電気代がかかります。
一見すると小さな金額ですが、これが1年ともなると、年間で約353円の電気代になります。
長期間積み重なると、その分あなどれない金額になるので、電気代を節約したい場合は待機電力もしっかりカットしましょう。
タイプ別に比較!コーヒー1杯あたりの電気代

コーヒーメーカーの電気代は「消費電力」や「抽出時間」に左右されますが、これらはコーヒーメーカーのタイプによって大きく異なります。
ここでは、実際の機種を例にとって、コーヒー1杯を抽出するのに必要な電気代をタイプ別に計算してみましょう。
ドリップ式コーヒーメーカーの電気代
ドリップ式は、挽いた豆をフィルターにセットし、お湯でじっくり抽出する定番タイプです。一度に数杯分淹れられる機種が多く、豆挽きからすべて任せられる全自動モデルも人気があります。
- 1杯あたりの抽出時間(目安):約5分
- 消費電力:600W
- 1杯あたりの電気代:600(W) ÷ 1,000 × 5(分) ÷ 60 × 31(円/kWh) = 約1.55円
※参照機種:siroca「ドリップ式コーヒーメーカー SCM-401」
ドリップ式は比較的じっくり時間をかけて抽出するため、1杯あたりの電気代は他のタイプよりやや高めになる傾向があります。
ただし、一度にまとめて淹れる場合は、1杯当たりの抽出時間が相対的に短くなるため、電気代を抑えやすくなります。
カプセル式コーヒーメーカーの電気代
コーヒー粉が1杯分ずつ真空密封された専用カプセルをセットするだけで、手軽にさまざまな味わいを楽しめるタイプです。後片付けが簡単なのも魅力で、忙しい朝にも便利です。
- 1杯あたりの抽出時間(目安):約1分
- 消費電力:1,350W
- 1杯あたりの電気代:1,350(W) ÷ 1,000 × 1(分) ÷ 60 × 31(円/kWh) = 約0.70円
※参照機種:siroca「UCC DRIP POD YOUBI」
カプセル式は瞬間的に高い電力を使いますが、抽出時間が非常に短いため、1杯あたりの電気代は比較的抑えられます。手軽さとランニングコストのバランスが良いタイプと言えるでしょう。
エスプレッソマシンの電気代
エスプレッソマシンは、高い圧力をかけて短時間で濃厚なコーヒーを抽出するマシンです。本格的なエスプレッソはもちろん、カフェラテなどのアレンジコーヒーも自宅で楽しめます。
- 1杯あたりの抽出時間(目安):約30秒
- 消費電力:1,100W
- 1杯あたりの電気代:1,100(W) ÷ 1,000 × 0.5(分) ÷ 60 × 31(円/kWh) = 約0.28円
※参照機種:デロンギ(De’Longhi)「スティローザ エスプレッソ・カプチーノメーカー EC235J」
エスプレッソマシンは消費電力が高めですが、抽出時間が極めて短いため、1杯あたりの電気代は今回比較した中ではもっとも安くなります。本格的な味わいを追求しつつ、コストも抑えたい方に向いています。
1ヶ月・1年で電気代はいくら?他の家電との比較も
タイプ別の1杯あたりの電気代がわかりましたが、毎日使うとなると1ヶ月、1年でどれくらいの費用になるのでしょうか?
1日1杯コーヒーを飲むと仮定して、それぞれのタイプで計算してみましょう。
コーヒーメーカーのタイプ | 1杯あたりの電気代 | 1ヶ月(30日)の電気代 | 1年間(365日)の電気代 |
---|---|---|---|
ドリップ式 | 約1.55円 | 約46.5円 | 約565.75円 |
カプセル式 | 約0.70円 | 約21.0円 | 約255.50円 |
エスプレッソマシン | 約0.28円 | 約8.4円 | 約102.20円 |
※保温や待機電力は含まず、抽出時のみの電気代で計算しています
上記の結果を見ると、毎日使っても年間の電気代は約100円~570円と、はそれほど高くないように感じられます。
ここで、電気代の負担感を具体的にイメージするために、他の一般的な家電と比較してみましょう。
【一般的な家電の例】
- エアコン
年間消費電力量:603kWh
年間電気代:603kWh × 31円/kWh = 18,693円
※参照機種:ダイキン「S225ATRS」(6畳タイプ) - 冷蔵庫
年間消費電力量:261kWh/年
年間電気代:261kWh × 31円/kWh = 8,091円
※参照機種:Panasonic 「コンパクトBIG冷凍冷蔵庫 NR-F45HY2」 - テレビ
年間消費電力量:173kWh/年
年間電気代:173kWh × 31円/kWh = 5,363円
※参照機種:TVS REGZA株式会社「タイムシフトマシン搭載4K有機ELレグザ X9900R series 55V型」
エアコンや冷蔵庫などと比較すると、コーヒーメーカーの電気代はかなり低いことがわかります。
毎日お気に入りのコーヒーを淹れても、電気代の心配はそれほど必要ないと言えるでしょう。
電気代を無駄にしない!コーヒーメーカーの節約術4選

コーヒーメーカーの電気代はそこまで負担になるものではないものの、「少しでも電気代を抑えたい」という方もいるでしょう。
ここでは、今日からすぐに実践できるコーヒーメーカーの簡単な節約術を4つご紹介します。
①コーヒーは一度にまとめて淹れる
コーヒーメーカーで一度に淹れる量が多いほど、実は1杯あたりにかかる抽出時間が短くなる傾向があります。
例えば、1杯ずつ淹れるよりも、2杯、3杯とまとめて淹れる方が、トータルの抽出時間は増えますが、1杯分に換算すると効率が良くなります。
そのため、複数人で飲む場合や1日に何杯も飲む場合は、できるだけ一度にまとめて淹れるように心がけましょう。この小さな工夫が、日々の電気代を少しずつ抑えるポイントです。
②保温ポットに移して温かさをキープ
淹れたてのコーヒーをコーヒーメーカーで長時間保温すると、その分だけ電気代がかさみます。
例えば、保温ヒーターの消費電力が35Wの機種で3時間保温した場合、約3.3円の電気代が発生し、コーヒー1杯を抽出するより費用がかさむことも。
そこでおすすめなのが、保温性に優れた魔法瓶(保温ポット)の活用です。
淹れたコーヒーをすぐに魔法瓶に移し替えれば、コーヒーメーカーの保温機能を使わずに温かさを長時間キープできます。保温にかかる電気代を大きく節約できるため、ぜひ試してみてください。
③プラグを抜いて待機電力をカットする
コーヒーメーカーを使っていないときでも、コンセントにプラグが挿しっぱなしになっていると、少しずつ待機電力を消費します。機種によっては、この待機電力だけで年間300円以上になることも。
使用しないときはこまめにプラグを抜き、この「見えない電気代」を確実にカットしましょう。
毎回プラグを抜き差しするのが手間だと感じる場合は、スイッチ付きの節電タップを利用すると、手軽に待機電力をオフにできます。
④自動オフ機能や節電モードを活用
多くのコーヒーメーカーには、うっかり電源を切り忘れても安心な「自動オフ機能」や、消費電力を抑える「節電モード」が搭載されています。
自動オフ機能があれば、設定した時間が経過すると自動的に電源が切れるため、保温のしすぎなどによる無駄な電力消費を防げます。
また、節電モードは、待機時の予熱を行わないなどして消費電力を賢く抑制する機能です。
お使いの機種の取扱説明書を確認し、こうした便利な機能を積極的に活用して、無理なく節電を心がけましょう。
電力会社を見直して「エコな電気」でコーヒーを楽しもう

ここまで、コーヒーメーカーの電気代について考えてきましたが、この機会に、私たちが毎日使う電気の「質」にも目を向けてみませんか?
例えば、地球温暖化の原因となるCO₂を排出しない、再生可能エネルギー由来の「エコな電気」を選べば、毎日のコーヒータイムを環境に配慮しながら楽しめます。
ここでは、環境に優しい電気を提供する電力会社『エバーグリーン』をご紹介します。
エバーグリーンのエコな電気ならCO₂排出量が実質ゼロ
エバーグリーンは、イーレックスと東京電力エナジーパートナーが、脱炭素社会の実現に向けて設立した共同出資会社です。
再生可能エネルギー100%で発電されたエコな電気をすべてのプランで提供しています。
エバーグリーンのエコな電気に切り替えることで、家庭の電気使用で発生するCO₂排出量を実質ゼロにできます。
例えば、ファミリー世帯がエバーグリーンの電気に切り替えた場合、1ヶ月あたり約148kgものCO₂排出量を削減可能です。これは、なんと杉の木11本分の植林効果に相当します。
※CO₂排出量は令和3年度全国平均係数(0.434kg-CO₂/kWh)をもとに計算
※植林効果は「森林の二酸化炭素吸収力」(関東森林管理局/林野庁)をもとに、杉の木1本当たりの年間CO₂吸収量を14kgとして計算
エバーグリーンのエコな電気に切り替えて、毎日のコーヒータイムに環境への優しさを添えてみませんか?詳しくは、エバーグリーンのホームページをご覧ください。
エコに安心とお得をプラスできる多彩なプラン
エバーグリーンでは通常プランの他、環境への配慮に「安心」や「おトク」をプラスした下記のようなプランもご用意しています。
- ライフスタイルプラン
毎月の電気使用量が一定の範囲内であれば電気料金が定額になる、安心の「変動ゼロ」プランです。電気代の変動を気にせず過ごしたい方や、日々の細かな節電にお疲れの方にもおすすめです。 - あるく・おトク・でんき
毎日のウォーキングの歩数に応じて電気代が割引になるユニークなプランです。健康を意識しながら、電気代もおトクにしたいという方を応援します。 - 保険でんき
日常生活での万が一に備える個人賠償責任保険と電気がセットになったおトクなプランです。対象はご家族全員で、自転車事故などに備える保険としても活用できます。
気になるプランがあれば、ぜひ公式サイトで詳細をご確認ください。
エバーグリーンへの切り替え手続きは、Webサイトから5分ほどで簡単に完了します。現在の電力会社への解約連絡などもエバーグリーンが代行するため、面倒な手続きは必要ありません。
この機会にぜひエバーグリーンに切り替えて、毎日のコーヒータイムを心地よく楽しみましょう。
コーヒーも電気も賢く選んでサステナブルな生活を
コーヒーメーカーの電気代は、1杯あたりで見ればそれほど高くありませんが、保温方法の見直しや待機電力のカットを心がけることで、さらに無駄なく経済的にコーヒーを楽しめます。
さらに一歩進んで、毎日使う電気の選び方を見直すことで、私たちのコーヒータイムはもっと豊かで、地球にも優しいものに変えられます。
ぜひこの機会に、エバーグリーンのエコな電気に切り替えて、サステナブルな暮らしを始めましょう。
- 出典:
- 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会|よくある質問 Q&A
- 佐藤エネルギーリサーチ株式会社|[その1]コーヒーメーカーの電力量を把握セヨ!
- siroca|シロカのキッチン家電 ドリップ式コーヒーメーカー
- siroca|コーヒーメーカー全般:スタートを押してから、ドリップまでにかかる時間を教えてください
- UCCドリップポッド公式ストア|コーヒーメーカー・コーヒーマシン
- UCCドリップポッド公式ストア|UCC DRIP POD YOUBI
- デロンギ公式サイト|スティローザ エスプレッソ・カプチーノメーカー ホワイト
- ダイキン工業株式会社|RXシリーズ 仕様(スペック)
- パナソニック株式会社|冷蔵庫 比較表
- TVS REGZA株式会社|タイムシフトマシン搭載4K有機ELレグザ X9900R series 仕様表
- ネスレネスプレッソ株式会社|コーヒーメーカーのご使用方法 ネスプレッソ アトリエ
- デロンギ(De’Longhi)|よくあるご質問ページ 【全自動コーヒーマシン】(ECAM22112)節電機能について