創エネとは?読み方と基本的な意味
創エネは「そうエネ」と読みます。その意味は、言葉の通り「エネルギーを自ら創り出すこと」です。
具体的には、住宅の屋根に太陽光発電パネルを設置したり、事業所が自家発電設備を導入したりすることが創エネにあたります。
これまでは電力会社から電気を買うのが当たり前でしたが、これからはエネルギーを「自分で創る」時代が始まっています。
なぜ創エネが重要?世界と日本の動向から解説

創エネは、地球規模の課題解決と、私たちの暮らしを守るために不可欠な取り組みです。
ここでは、国際社会や日本の最新の動向を交えながら、創エネがなぜこれほど重要視されているのかを解説します。
地球温暖化の現状は“沸騰化”と警告されるほど深刻に
創エネが求められる最大の理由は、深刻化する地球温暖化です。
国連のグテーレス事務総長が「地球沸騰化の時代が到来した」と警告するように、気候変動はもはや待ったなしの状況です。
この危機を受け、2023年のCOP28(第28回気候変動枠組条約締約国会議)では、「2030年までに世界全体で再生可能エネルギーの発電容量を3倍にし、エネルギー効率改善率を2倍にする」という世界共通の目標が合意されました。
日本もこの目標に賛同しており、国を挙げて創エネの推進に取り組んでいます。
また、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)でも、目標7に「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」が掲げられており、創エネは世界が目指す持続可能な社会の実現にも欠かせない要素です。
日本もエネルギー政策で創エネを推進
日本は、COP28で再エネ普及目標が採択される以前から、再生可能エネルギーの導入を積極的に進めてきました。
2012年に始まったFIT制度(固定価格買取制度)により、太陽光発電などの再生可能エネルギーが急速に普及。
その結果、電力全体に占める再生可能エネルギーの割合は、2011年度の10.4%から2022年度には21.7%へと倍以上に増えました。
政府はさらにこの流れを加速させる方針で、2040年度には再生可能エネルギー比率を4~5割程度にまで高めるという意欲的な見通しを立てています。
この高い目標を達成するため、家庭レベルでも創エネがますます重要視されています。
エネルギー安全保障と防災にもつながる創エネ
創エネは、温暖化対策だけでなく、私たちの暮らしの安定と安全にも直結します。
資源の多くを海外からの輸入に頼る日本では、国際情勢によって燃料価格が高騰し、電気代に影響が出ることも少なくありません。
創エネによって国内でエネルギーを生み出すことは、こうしたリスクを減らし、エネルギーを安定的に確保することにつながります。
また、地震や台風といった自然災害による大規模な停電が起こりやすい日本では、防災の観点も重要です。
自宅に太陽光発電と蓄電池があれば、停電時でも最低限の電気を確保でき、もしものときの安心につながります。
創エネ・省エネ・再エネ・蓄エネの違いは?
「創エネ」と混同しがちな「省エネ」「再エネ」「蓄エネ」。これらは密接に関係していますが、役割は異なります。
ここでは4つの言葉の意味と関係性をわかりやすく解説します。
用語 | 意味 | 具体例 |
---|---|---|
創エネ | エネルギーを自ら創り出すこと | 太陽光発電、エネファーム |
省エネ | エネルギー消費を減らす・効率化すること | LED照明、高効率な家電 |
再エネ | 自然界に常に存在するエネルギー源 | 太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス |
蓄エネ | 生み出したエネルギーを貯めておくこと | 家庭用蓄電池、電気自動車(EV) |
エネルギーを生み出す「創エネ」
創エネは、文字通りエネルギーを「創る」取り組みを指します。
家庭に太陽光発電システムを設置して、自宅で使う電気を自分でまかなうのが、その代表例です。
自分でエネルギーを創り出すことで、電力会社から購入する電気の量を減らせます。エネルギーの自給自足を目指す、積極的なアクションと言えるでしょう。
エネルギー消費を減らす「省エネ」
省エネは、エネルギーの無駄遣いを「減らす」ための取り組みです。
具体的には、エネルギー効率の良い家電に買い替えたり、家の断熱性能を高めて冷暖房の使用を抑えたりすることが挙げられます。
エネルギーを使う量を賢く減らす、守りのアクションと考えるとわかりやすいでしょう。
自然の力で発電する「再エネ」
再エネは「再生可能エネルギー」の略で、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスといった、自然界の力を利用したエネルギー源そのものを指します。
石油や石炭といった化石燃料と違って枯渇する心配がなく、発電時にCO₂をほとんど排出しません。
創エネは「エネルギーを創る行為」であり、再エネは「そのためのエネルギー源」という関係性です。
エネルギーを貯めておく「蓄エネ」
蓄エネは、創エネによって生み出したエネルギーを「貯めておく」取り組みです。
例えば、太陽光発電は日中しか発電できませんが、家庭用蓄電池などの蓄エネ設備があれば、昼間に発電した電気を貯めておき、夜間に使用できます。
創エネと蓄エネを組み合わせることで、エネルギーをより無駄なく、効率的に活用できます。
家庭でできる創エネの種類と設備

ここでは、一般家庭で導入できる代表的な創エネ設備を3つ紹介します。それぞれの特徴を知り、ご自身の家に合う方法を見つけましょう。
代表的な創エネ設備:太陽光発電システム
家庭でできる創エネとして、もっとも普及しているのが太陽光発電システムです。
屋根などに設置したソーラーパネルで太陽の光エネルギーを受け、家庭で使える電気に変換します。日中に発電した電気はそのまま家庭で利用可能です。
初期費用はかかりますが、自治体の補助金制度を活用できる場合もあります。
例えば、東京都では、独自の補助金制度として「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」を実施しています。
太陽光以外の創エネ設備:エネファーム(家庭用燃料電池)
「太陽光パネルを設置するスペースがない」という方には、エネファーム(家庭用燃料電池)という選択肢もあります。
エネファームは、都市ガスなどから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させることで発電するシステムです。
発電と同時に熱も発生するため、その熱を利用してお湯も沸かせます。電気とお湯を同時に創り出す、エネルギー効率の非常に高い設備です。
ZEH(ゼッチ)住宅という選択肢も
ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称です。
これは、太陽光発電などによる「創エネ」と、エネルギー効率の高い設備や優れた断熱性能による「省エネ」を組み合わせることで、年間の一次エネルギー消費量の収支を実質ゼロにすることを目指した住宅を指します。
こうした動きは世界的な潮流で、例えばEU(欧州連合)では、2029年末までに新築住宅への太陽光パネル設置が義務化されました。
日本でも、東京都が2025年4月から新築住宅などへの太陽光パネル設置を義務化するなど、創エネ住宅は特別なものではなくなりつつあります。
民間企業もZEHの普及に力を入れており、例えば大手住宅メーカーの積水ハウスでは、ZEH住宅の累計販売棟数が80,000棟を超え、新築戸建ての受注の9割以上をZEHが占めるなど、市場のスタンダードになっています。
もっと手軽にできる環境貢献!家庭で使う電気を見直そう
創エネの重要性は理解できるものの、「設備の導入はハードルが高い」と感じてしまう方も多いはず。
ここでは、設備がなくても今日から始められる、より手軽な環境貢献アクションとして「家庭で使う電気の見直し」を提案します。
家庭のCO₂排出量の約半分は電気の利用から
私たちが毎日何気なく使っている電気は、実は地球環境に大きな影響を与えています。
国立環境研究所のデータによると、家庭から排出されるCO₂のうち、約半分(46.0%)が電気の使用によるものです。
これは、ガソリン(25.4%)や都市ガス(9.0%)の使用を大きく上回る数値です。
だからこそ、毎日使う電気を見直すことで、家庭のCO₂排出量を効果的に削減できる可能性があります。
再生可能エネルギー由来の電気を選ぶという選択
私たちが普段使っている電気は、石炭や天然ガスなどを燃やしてタービンを回す「火力発電」が中心です。
この方法は、地球温暖化の原因となるCO₂を多く排出することが問題視されています。
一方で、太陽光や風力といった“自然の力”を利用する「再生可能エネルギー」による発電は、CO₂をほとんど排出しません。
2016年の電力自由化により、私たちはライフスタイルや価値観に合わせて、電力会社や料金プランを自由に選べるようになりました。
環境に優しい再生可能エネルギー由来の電気を積極的に「選ぶ」ことで、日々の暮らしの中で無理なく環境貢献ができます。
環境に優しい電気ならエバーグリーンがおすすめ!

「再生可能エネルギーの電気に切り替えたい」とお考えなら、ぜひ『エバーグリーン』をご検討ください。
エバーグリーンは、国内有数のバイオマス発電事業者であるイーレックスと、東京電力エナジーパートナーが共同で設立した会社です。
エネルギーのプロフェッショナルとして、脱炭素社会の実現という大きな目標を掲げ、すべてのプランで再生可能エネルギー100%のエコな電気をお届けしています。
切り替えるだけで家庭のCO₂排出量が実質ゼロに!
エバーグリーンに切り替える最大のメリットは、家庭の電気使用によるCO₂排出量を実質ゼロにできることです。
具体的には、一般的なファミリー世帯がエバーグリーンの電気に切り替えた場合、1ヶ月あたり約148kgものCO₂を削減できます。
これは、杉の木およそ11本分の植林効果に相当します。
※CO₂排出量は令和3年度全国平均係数(0.434kg-CO₂/kWh)をもとに計算
※植林効果は「森林の二酸化炭素吸収力」(関東森林管理局/林野庁)をもとに、杉の木1本当たりの年間CO₂吸収量を14kgとして計算
電力会社を切り替えるという、たったひとつのアクションで、大きな環境貢献を実現できることが魅力です。
詳しくはエバーグリーン公式サイトをご覧ください。
ライフスタイルで選べるユニークなプラン
エバーグリーンでは、環境への優しさに加えて、ご家庭のライフスタイルに寄り添うユニークなプランを用意しています。
- ライフスタイルプラン
毎月の電気料金が一定額になる、家計に優しいプランです。電気をたくさん使う季節も料金の変動を気にせず、安心して過ごしたい方におすすめです。 - あるく・おトク・でんき
歩いた分だけ電気代がおトクになる、健康志向の方にぴったりのプランです。毎日のウォーキングを楽しみながら、環境貢献にもつなげられるのがメリット。 - 保険でんき
電気と個人賠償責任保険がセットになった、もしものときに安心なプランです。自転車事故など、日常生活の思わぬトラブルに備えたい方にぴったり。
各プランの詳細は、エバーグリーンの公式サイトをご覧ください。
エバーグリーンへの切り替え申し込みは、Webサイトからわずか5分程度で完了します。現在の電力会社への連絡もエバーグリーンが行うため、手間なく切り替えが可能です。
あなたの暮らしに最適なプランを選んで、無理なく、そして楽しくエコな生活を始めてみませんか?
創エネとエコな電気で、持続可能な未来をつくろう
エネルギーを自ら「創る」創エネは、これからの時代に欠かせない重要な取り組みです。
そして、創エネ設備の導入が難しくても、環境に優しい電気を「選ぶ」ことで、誰もが今日から地球の未来に貢献できます。
エコな電気への切り替えは、日常生活の中で無理なくできる、とても大きな環境貢献です。
ぜひこの機会に、ご家庭の電気をエバーグリーンに見直して、持続可能な未来に1歩近づきましょう。
- 出典:
- SUUMO|創エネ
- 興和オプトロニクス株式会社|創エネ電源を使いたい
- 国際連合広報センター|記者会見におけるアントニオ・グテーレス国連事務総長発言(ニューヨーク、2023年7月27日)
- 経済産業省資源エネルギー庁|日本の多様な再エネ拡大策で、世界の「3倍」目標にも貢献
- 日本ユニセフ協会「SDGs CLUB」|7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
- 経済産業省資源エネルギー庁|2040年度におけるエネルギー需給の見通し (関連資料)
- 経済産業省資源エネルギー庁|日本のエネルギー自給率は1割ってホント?
- 経済産業省資源エネルギー庁|エネルギー危機の今、あらためて考えたい「エネルギー安全保障」
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構「J-Net21」|省エネ・創エネ・蓄エネの違いについて教えてください。
- アミタ株式会社「おしえて!アミタさん」|自然エネルギーと再生可能エネルギーの違いと活用のポイント
- リフェコ株式会社「ゆめソーラー」|ZEHって何?「省エネ」+「創エネ」で環境にも家計にも優しく
- 東京都環境局|災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
- 蓄電池やりくりナビ<畜ナビ!>|「エネファーム」と「太陽光発電+蓄電池」の違い
- 日本ガス株式会社|日本ガスのエネファーム | エコ性能
- パナソニック アーキスケルトンデザイン株式会社「家づくりのための豆知識」|ZEHって何? 省エネ・創エネ・蓄エネの違いを知っていますか?
- ジェトロ|EU、建物のエネルギー性能指令改正案で政治合意
- 広報東京都|太陽光パネルの設置を義務付ける制度が2025年4月から始まります
- 積水ハウス株式会社|グリーンファースト ゼロ(ZEH)
- 国立環境研究所国立環境研究所|日本の温室効果ガス排出量データ(1990~2023年度)