洋上風力発電とは?海の上で電気をつくる仕組み
洋上風力発電とは、海の上に風車(風力発電機)を設置し、海を吹く風の力でブレード(羽根)を回して電気をつくる発電方法のことです。

出典: コスモエコパワー株式会社
風力発電そのものは、風の運動エネルギーを風車の回転エネルギーに変え、それを発電機で電気エネルギーに変換するという仕組みです。陸上に設置するものを「陸上風力発電」、海上に設置するものを「洋上風力発電」と呼びます。
四方を海に囲まれた日本において、洋上風力発電は今後導入が大きく進む可能性を秘めています。発電時に二酸化炭素(CO₂)を排出しない再生可能エネルギーとして、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた重要な役割を担っています。
洋上風力発電の2つの種類(着床式・浮体式)
洋上風力発電は、風車の設置方法によって大きく「着床式(ちゃくしょうしき)」と「浮体式(ふたいしき)」の2種類に分けられます。
①着床式(ちゃくしょうしき):浅い海に適した主流の方式
着床式は、海底に設置した支持構造物(基礎)に風力発電機を固定して発電する方式です。
コストの面から一般的に水深が概ね50m〜60m程度までの浅い海に適用されます。技術がすでに確立されており、世界中で導入されている洋上風力発電のほとんどがこの着床式です。
水深60m以浅の海域においては、浮体式と比べて建設コストが抑えられるという特徴があります。
②浮体式(ふたいしき):深い海にも設置できる次世代の方式
浮体式は、海上に風車を浮かべる方式で、位置保持設備によって支持された浮体構造物の上に風車を設置します。
水深が50m以上(概ね50m〜200m)の深い海でも設置できるのが強みです。
日本の周辺海域は急に深くなる地形が多く、水深50mより深い海域面積が広大なのが特徴です。そのため、浮体式洋上風力発電のポテンシャルが非常に大きく、世界に先駆けて商用化に向かうことが期待されています。
洋上風力発電が注目される3つのメリット

洋上風力発電には、陸上風力発電にはない独自のメリットが大きく3つあります。
①陸上よりも強く安定した風を利用できる
海の上は山や建物といった風を遮る障害物がなく、陸上と比べてより強く安定した風が吹き続けます。
風力発電の発電量は風速の3乗に比例して大きくなるという特徴があるため、少しでも強い風を受けられる海上のほうが、効率よくたくさんの電気をつくれます。
②大規模な発電所をつくりやすい
陸上では巨大な風車を運搬・設置するための土地を確保することが難しく、騒音など近隣住民への配慮も必要です。
一方、海の上であれば土地や道路の制約が少なく、部品を船舶で輸送できるため、より大型の風車を設置する大規模な発電所(ウィンドファーム)をつくりやすいというメリットがあります。
風車を大型化し適切な規模で事業を行うことで、発電コストを下げることにもつながります。
③経済波及効果や雇用創出が期待できる
洋上風力発電の設備は、数万点にもおよぶ非常に多くの部品から作られており、事業規模も大きいことから、関連産業への経済波及効果が期待されています。
また、風車の製造だけでなく、設置や長期間のメンテナンスなどに地元の資材や人材が活用されるなど、雇用機会の創出につながるメリットもあります。
洋上風力発電の普及に向けたデメリットと課題

洋上風力発電には多くのメリットがある一方で、さらに普及させるためには乗り越えるべき課題もあります。
①建設や維持管理のコストが高い
海の上での建設工事は、陸上よりも難易度が高く、特殊な作業船や専門技術が必要です。また、塩害対策や、風圧・地震・波力などにしっかりと耐えるための対策も欠かせません。
そのため、陸上風力発電と比べて初期の建設コストや、運転開始後のメンテナンス費用が高くなりやすいという課題があります。今後、技術革新や風車の大型化などによって、いかにコストを下げていくかが重要です。
②漁業や周辺環境との調整が必要
海は、漁業を営む方々にとって大切な生活の場です。洋上風力発電を設置する際には、漁業に支障をおよぼさないよう配慮し、地域と共生していくことが不可欠です。
また、鳥類などの動植物や景観といった環境に悪影響を与えないよう、事前の環境アセスメントをしっかりと行う必要があります。
地域の理解を得ながら、協議会などを通じて細やかな調整と丁寧な合意形成を進めることが求められています。
世界の洋上風力発電の現状・今後の見通し
世界では、北海など遠浅の海が広がるヨーロッパを中心に洋上風力発電の導入が先行して進んできました。近年ではアジア地域でも導入が拡大しています。
自然エネルギー財団の報告によると、2024年の世界全体の洋上風力発電の設備容量(累積導入量)は83.2GW(ギガワット)に達しました。同年の新規導入容量は8GWで、その約半分を中国が占めています。
世界各国がカーボンニュートラルに向けて再生可能エネルギーの導入目標を引き上げるなかで、洋上風力発電の導入は、今後もヨーロッパやアジア地域を中心に、引き続き拡大していくと見込まれています。
日本における洋上風力発電の現状と取り組み
日本では、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、洋上風力発電の普及が官民一体となって進められています。ここでは、政府や企業による洋上風力発電普及のための取り組みを具体的に紹介します。
日本政府の取り組み:法整備と導入目標設定
2019年4月、「再エネ海域利用法(海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律)」が施行されました。
再エネ海域利用法により、事業者は該当する海域を最長30年間占用できるようになり、長期的・安定的・効率的に発電事業を行える環境が整いました。
また、政府は2020年12月に「洋上風力産業ビジョン」を取りまとめ、以下のように具体的な導入目標を掲げています。
- 2030年まで:10GWの案件形成
- 2040年まで:30GW〜45GWの案件形成
2024年時点では5.1GW分の案件形成が進んでおり、国内プロジェクトの整備が着実に前進しています。

出典: 経済産業省資源エネルギー庁
国内初!「着床式」大型洋上風力発電事業プロジェクト(秋田港・能代港)
秋田県の秋田港と能代港では、国内初となる大規模な商用洋上風力発電事業がスタートしています。
秋田港に13基、能代港に20基、合計33基の着床式洋上風力発電設備が設置され、2022年末から2023年1月にかけてすべての風車が商業運転を開始しました。

秋田港に設置された洋上風力発電(出典: 秋田洋上風力発電株式会社)
合計出力は約140MW(メガワット)にのぼり、日本の洋上風力発電の本格的な幕開けを象徴するプロジェクトとなっています。
国内初となる「浮体式」洋上ウィンドファーム(長崎県五島市沖)
長崎県五島市沖では、深い海にも設置できる浮体式の洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」が建設され、2026年1月に運転を開始しました。

五島洋上ウィンドファーム(出典: 戸田建設株式会社)
これは「再エネ海域利用法」にもとづいて実施される事業において、初めて発電設備の運転を開始した事例です。日本の海域に適した浮体式技術の実用化に向けた、重要な一歩として注目を集めています。
再エネ由来の電気を選ぶことが、洋上風力発電の後押しに
洋上風力発電をはじめとする再生可能エネルギー(再エネ)の普及は、国や企業の努力だけで実現するものではありません。私たち一人ひとりの選択も、大きな力を持っています。
再エネ由来の電気を選ぶ人が増えることで、電力会社や発電事業者に対して「クリーンエネルギーへの需要がある」というメッセージが伝わります。
そのメッセージが、洋上風力発電をはじめとするクリーンエネルギーへの開発・投資をさらに後押しする力になります。
毎日使う電気を再エネ由来のものに切り替えることは、手軽にできる環境への貢献です。その一歩が、日本の洋上風力発電の発展を後押しし、地球の未来を守ることにつながります。
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洋上風力発電についてのよくある質問(Q&A)
陸上風力発電との違いは何なの?
設置する場所が陸か海かという点が最大の違いです。陸上風力発電は山や海岸沿いに設置しますが、洋上風力発電は海の上に設置します。洋上風力発電のほうが建設や維持管理のコストは高くなりますが、より安定した発電量が見込めます。
洋上風力発電のメリットは?
海の上は陸上よりも強く安定した風が吹くため、効率よくたくさんの電気をつくることができます。また、土地の制約が少ないため、より大型の風車を多数設置する大規模な発電所をつくりやすいというメリットがあります。
台風や地震が来ても倒れないの?
適切に設計・設置された洋上風力発電の風車は、台風や地震が来ても倒れない構造になっています。
洋上風力発電の設備は、電気事業法や港湾法などにもとづく技術基準への適合が義務付けられており、風圧・積雪・地震・津波・落雷・波力など、日本特有の厳しい自然環境を想定した基準をクリアした風車でなければ設置することができません。
生き物や環境、漁業への影響はないの?
環境への影響が最小限になるよう、建設前に動植物や景観、騒音などへの影響を調査し、適切な配慮を行います。また、協議会を通じて漁業関係者との合意形成を経ることとなっており、地域の漁業と共存できる形で開発が進められます。
- 出典:
- 経済産業省資源エネルギー庁|2025年、日本の洋上風力発電~今どうなってる?これからどうなる?~
- 経済産業省資源エネルギー庁|洋上風力発電について(Q&Aパンフレット)
- 経済産業省資源エネルギー庁|日本でも、海の上の風力発電を拡大するために
- 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構|Ⅱ.着床式洋上風力発電の基本的事項
- エネルギーのまち 能代|洋上風力発電 用語集 『着床式』
- エネルギーのまち 能代||洋上風力発電 用語集 『浮体式』
- コスモエコパワー株式会社|知る・学ぶ!風車のふしぎ
- 自然エネルギー財団|[インフォパック] 洋上風力発電の動向2025:世界と日本における現状
- 自然エネルギー財団|洋上風力発電の動向2025
- 秋田洋上風力発電株式会社|会社概要
- 秋田洋上風力発電株式会社|事業概要
- 戸田建設株式会社|国内初の浮体式洋上ウィンドファーム「五島洋上ウィンドファーム」の商用運転開始
- 経済産業省|長崎県五島市沖に係る海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域において、五島フローティングウィンドファーム合同会社の浮体式洋上風力発電設備が運転を開始しました
- European Commission|Renewable energy targets
- ScienceDirect|Global readiness for carbon neutrality: From targets to action
