キュービクルの価格とは?費用の全体像
キュービクルの価格を考えるうえで押さえるべき前提とは
キュービクルは、発電所から送られてくる6,600Vの電気を、施設で使える100Vや200Vに変圧する機器を収めた金属製の設備です。キュービクル式高圧受電設備とも呼ばれています。
キュービクルが必要になるのは、契約電力が50kW以上の高圧受電契約を結ぶ施設です。商業施設や工場、オフィスビル、ホテル、学校など、大きな電力を必要とする施設には欠かせません。
キュービクルを設置する際には、本体価格や設置工事費、諸費用などのほか、安全に運用するための維持管理費がかかります。電気事業法によって、電気主任技術者による定期的な保安点検が義務付けられており、電気主任技術者を自社で雇用するか、外部に委託する必要があります。
エバーグリーン:『キュービクルとは?法人が知るべき受変電設備の基礎や導入判断、保安のポイントを解説』
キュービクルの価格の相場は
キュービクルを新設する場合、費用で最も大きな割合を占めるのが本体価格です。さらに、設置工事費も一定程度かかります。
本体価格の相場は、最大電気容量が100kWで200万円前後となっていて、最大電気容量が大きくなるほど高くなります。500kWでは1,000万円から1,200万円ほどかかるとみられます。
設備工事は、基礎工事や搬入作業、設置工事、配線工事など様々な工程があります。一般的には、本体価格と設備工事を合わせた金額の相場は、100kWで300万円程度、500kWで1,500万円以上と考えられます。
また、2026年4月1日からは、キュービクルの省エネルギー性能に関する新基準が適用されるようになりました。新基準の変圧器は旧基準よりも価格が上昇するため注意が必要です。

キュービクルの価格を左右する主な要因とは
キュービクルの価格を左右する要因の一つは、前述した最大電気容量です。これは施設や建物において、同時に使用できる電気の最大量のことです。100kW、200kW、300kWと容量が大きくなるほど、本体価格は高くなります。
もう一つの要因は、設備工事の施工条件です。設備工事費は、設備の大きさによっても高くなりますが、どんな場所に設置するかによっても大きく変わってきます。
屋外で大型車両が横付けできるような場所であれば、搬入作業のコストはかからないものの、屋上や地下など設置の難しい場所では、費用が高額になることがあります。設置場所については専門業者に現地を調査してもらった上で、見積もりを出してもらうことが必要です。
キュービクルの新設と更新の価格の違いは
キュービクルを新設する場合の価格は
キュービクルを新設する場合は、すでに述べたように本体価格と設備工事を合わせて100kWで300万円程度、500kWで1,500万円以上が必要になります。その他に、付帯工事、現地調査、設計作業などの費用もかかります。
また、許認可などの申請費もかかってきます。キュービクルを設置する場合、高圧受電に関する契約や工事の申し込みなどを電力会社に申請するほか、経済産業省には電気主任技術者選任届や保安規定届出なども必要です。また、消防署には電気設備設置届を申請します。
キュービクルの本体は中古での販売もあります。本体価格は抑えられるものの、各部品や機器などの設備は設置場所によって短いもので10年、長くても20年が過ぎると交換が必要になってきます。新設して長く使用するのであれば、新品を選ぶメリットはあります。

キュービクルを更新する場合の価格は
キュービクルを更新する場合にも、新設と同様の工事費用がかかります。更新工事のタイミングは、15年から20年が目安になります。
更新時に高効率機器を導入すれば、メリットを得られます。省エネルギー効果によって、契約受電容量を現状よりも抑えることが可能になり、本体価格を抑えることにつながります。あわせて、電気料金も下げることができます。
一方で、更新工事を怠ると、部品の経年劣化によって故障が増加し、最悪のケースでは事故が発生するリスクがあります。電気事故が発生すると変電所が異常を感知することによって、停電が自社設備だけでなく、周辺にも波及する可能性もあるので注意が必要です。
キュービクルを増設・容量変更する場合の価格は
設備の増強や事業拡大などによって電力使用量が増加した場合には、既存の設備の一部を拡張して容量を増やすケースや、新たなキュービクルを増設するケースもあります。
既存設備の拡張では、変圧器を交換または追加する費用などがかかりますが、新設や更新に比べれば費用は抑えることができます。
一方、増設については、本体価格は新設と同様です。さらに既存の設備との接続なども必要になることから、工事費を含めると、小規模な増設であっても新設時よりも費用がかかる可能性があります。
既存の設備を運用しながらの工事になることから、工事の難易度が高くなることも考えられます。増設時には工事費用について検討が必要です。
キュービクルの価格を決める見積もりのポイントは
キュービクルの見積もり前に揃えるべき情報は
キュービクルの見積もりを専門業者に出してもらう前に、自社である程度情報を準備しておいた方がスムーズに進めることができます。
新設の場合は契約電力や使用量に関するデータ、更新の場合は既存の設備に関する図面や直近の電気料金明細書、それに設備の点検記録などを揃えます。設置場所の図面、搬入経路の写真や動画を準備し、配線などの状況をあらかじめ伝えることで、精度の高い見積もりが可能になります。
また、工事の期間や時間帯などについても、見積書の作成前に打ち合わせておくことが望ましいです。
キュービクルの見積もりを複数社で比較するポイントは
複数社の見積もりを比較する場合に大きなポイントになるのが、明細が細かく書かれているかどうかです。キュービクルの見積もりは「一式」と表記されることが多く、内容が不透明な状態で契約を進めると、後から追加費用が発生するリスクもあります。
項目としては、本体価格、基礎工事費、搬入やクレーンなどの費用、据付費、電気接続の費用、仮設や養生の費用などがあります。各項目別に比較しましょう。また、設置場所によっては工事に関わる人数が増えるほか、重量物を扱う場合は職人が関わることもあります。
見積もりを比較する際には明細を細かく確認し、なぜこれだけの費用がかかるのかを説明してもらうことで、納得できる選択が可能になります。

キュービクルの新設・更新と電力契約の見直しの効果は
キュービクルの新設や更新を行う際に、最新の省エネルギー設備を導入することで最大電気容量を見直すことができるのはすでに述べたとおりです。特に、既存のキュービクルの使用年数が20年近く経っている場合は、変圧効率が下がり、電力を無駄にしている可能性もあります。
最大電気容量を見直すと同時に、各社の料金プランを比較して、電力契約自体を見直すことも、電気料金を抑える上では有効です。
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よくある質問
Q.キュービクルの価格に「相場」はありますか?
A.容量や仕様、設置条件で幅があり、一律で相場を示すことが難しいのが実状です。本体価格と設備工事のほかに、付帯工事、現地調査、設計作業などの費用もかかります。
Q.キュービクル価格の見積もりは比較すべきですか?
A.複数社の見積もりを比較することが望ましいです。細かい内訳を確認することが重要になります。
Q.キュービクル更新と電気料金の見直しは同時に行うべきですか?
A.同時に見直すことで、更新費用とランニングコストの双方を改善しやすく、大きな効果が得られるケースが多いと考えられます。
