新常識!?今話題の「PPAモデル」とは?

2020年09月16日

世界中で環境問題への取り組みが重視される一方で、企業にもCSR(企業の社会的責任)対策や発電時にCO₂を排出しない再生可能エネルギーによる事業運営が求められています。
そんな中、ハード面の対策の一つとして「PPAモデル」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
米国を中心とする諸外国では既に普及が進んでいますが、日本ではまだ馴染みのない「PPAモデル」について、誕生の背景や導入のメリット、留意点をご紹介します。

【目次】

PPAモデルとは


PPAモデル開発の背景


■パリ協定による国際的な脱炭素化社会実現への動き

 
■ESG投資の拡大


■FIT制度への移行

■再エネ賦課金への課題とPPAモデルの誕生


PPAモデル導入のメリットと留意点

■PPAモデル導入のメリット

■PPAモデル導入時の留意点


まとめ


PPAモデルとは




PPAモデルとは、事業者の屋根上に太陽光発電システムを無償で設置し、発電した電力を需要家が購入するビジネスモデルです。
「第三者所有モデル」とも呼ばれ、特に米国を中心に普及が進んでいます。

このモデルを用いて電力を得る電力需要家と太陽光発電システムを設置するPPA事業者の関係を例に挙げて説明します。
PPA事業者はまず、電力需要家の屋根上に太陽光発電システムを無償で設置します。
電力需要家は設置された太陽光発電システムで発電した電力を使用(購入)し、使用した分の電気代をPPA事業者に支払います。
この需要家と事業者の間で交わされるエネルギーサービス契約がPPAです。

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PPAモデル開発の背景




PPAモデルはなぜ開発されたのでしょうか。これを紐解くキーワードが「パリ協定」「脱炭素化社会」「ESG投資」「FIT制度」「再エネ賦課金」です。

■パリ協定による国際的な脱炭素化社会実現への動き


まず、気候変動対策の新たな枠組みであるパリ協定(2015年採択、2016年発効)を契機に、世界では様々な国際機関が脱炭素化社会に向けた取り組みを加速させました。

(出典:環境省|パリ協定に基づく成長戦略 としての長期戦略)

■ESG投資の拡大


この脱炭素化社会実現に向けての動きはビジネスにおいても影響を与え、投資家の間で従来の企業価値に加え、環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行うESG投資 の動きが拡大しました。これにより、企業はもちろん、サプライヤー等にも「再生可能エネルギーとしての付加価値」への需要が高まりました。

■FIT制度への移行


その後、日本政府は再生可能エネルギー発電の普及をより高めるために、再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を国が定める価格で一定期間電気事業者が買い取ることを義務付けるFIT制度 (固定価格買取制度)を導入、太陽光発電をはじめとする対象のエネルギーが本制度に移行しました。

(出典:資源エネルギー庁|固定価格買取制度とは)

■再エネ賦課金への課題とPPAモデルの誕生


しかしながら、FIT制度は対象の再生可能エネルギーによって発電された電力の買い取りに要した費用を、再エネ賦課金として企業や各家庭の電気の使用量に応じて国民に負担させるものであり、再生可能エネルギーが普及するにつれ企業や家計への負担が増加することが課題でした。こういった国民負担を減らすために、現在政府ではFIT制度による買取単価を徐々に減らしている傾向にありますが、FIT制度を使って売電する他に、自家消費型の発電方法も選択肢の一つとして注目され始めました。
一般的に太陽光発電システムを設置する際には太陽光パネル(モジュール)などの設備や、工事費などを含む費用負担が発生しますが、それらの負担を抑えることができる新たなモデルとして誕生したのがPPAモデルです。
PPAモデルでは、これらの初期費用を最小限に抑えることができるうえ、 発電した電気を自家消費すれば再エネ賦課金分の削減が可能になり、電気代も抑えられる可能性があります。

(出典:資源エネルギー庁|固定価格買取制度とは)



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PPAモデル導入のメリットと留意点




PPAモデルとは何か、誕生した背景を理解した上で、実際にPPAモデルを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。導入の際の留意点も併せてご紹介します。

■PPAモデル導入のメリット



PPAモデルを導入すると、以下のようなメリットがあります。

① CO₂フリーのクリーンな電気を発電できる
太陽光パネルから発電される電気はCO₂フリーのクリーンな電気のため、CSR※対策にも最適です。

※CSR:Corporate Social Responsibilityの略。企業の社会的責任。企業が社会や環境と共存し、持続可能な成長を図るため、その活動の影響について責任を取る企業行動であり、企業を取り巻く様々なステークホルダーからの信頼を得るための企業の在り方。

(出典:経済産業省|企業会計、開示、CSR政策)

② 再エネ賦課金を削減できる
太陽光パネルから発電される電気に再エネ賦課金は掛かりません。このため、電気代の総額を抑制できる可能性があります。

③ 工場立地法対策になる
太陽光発電の設置エリアは環境施設面積として算入可能です。

※環境施設面積 緑地及びこれに類する施設で工場又は事業場の周辺の地域の生活環境の保持に寄与するもの として主務省令で定めるもの 。

(出典:経済産業|工場立地法における緑地及び 環境施設について)

④ 省エネ法対策になる
省エネ法対象のエネルギー消費量を削減できます。

※省エネ法 「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(以下「省エネ法」という。)は、石油危機を契機として昭和54年に制定された法律であり、 「内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な利用の確保に資するため、工場等、輸送、建築物及 び機械器具等についてのエネルギーの使用の合理化に関する所要の措置、電気の需要の平準化に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化等を総合的に進めるために必要な措置を講ずることとし、もって国民経済の健全な発展に寄与すること」を目的とする法律 。

(出典:資源エネルギー庁|省エネ法の概要)


⑤ 契約期間満了後には設置した設備が譲渡される
一般的なPPAモデルでは、契約期間満了後に取り付けた設備を需要者に譲渡するという契約が基本的に交わされます。メーカー保証の付いた商品をそのまま譲渡してもらい、引き続き、発電することが出来ます。(商品の保証範囲は契約する企業によっても異なります。)

■PPAモデル導入時の留意点


もちろん、契約である以上メリットだけではなくPPAモデル導入時には下記のような留意点があります。

① 譲渡条件などを事前に確認することが重要
PPA契約は一般的に最低でも10年ほどの長期契約になることが多いです。そのため、電力購入の費用や譲渡条件などを導入前にきちんと確認する必要があります。

② 設備交換や処分が自由に出来ない
太陽光発電設備を設置するのは自分の所有地内ですが、太陽光発電設備自体の所有権は契約期間中は他社にあります。そのため、設置したパネルなどを勝手に交換したり、処分を自由に行うことは出来ません。

③ 設備譲渡後のメンテンナンスは自己負担になるケースが多い
メリットでもお伝えした通り、契約期間満了後は基本的に設置した全ての設備は譲渡されます。そのため、それ以降継続して使用すれば使用した電力分の電気料金を支払う必要が無くなるため、その分利益貢献度が高くなります。
しかし、譲渡以降メンテナンスや修理が発生した場合の費用は基本的に自己負担となるため、利益と費用のバランスを見極める必要があります。

まとめ




自家消費型太陽光発電への注目とともに新たに誕生したPPAモデルについて、誕生の社会的背景などを踏まえながら導入時のメリット、留意点などをご紹介しました。
PPAモデルを扱う電力サービス会社は既に多数存在していますので、導入をお考えの方はサービス内容等を比較した上で導入を考えてみてはいかがでしょうか。


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