特定卸供給事業者とは
特定卸供給事業者(アグリゲーター)の要件と定義とは
特定卸供給事業者は、アグリゲーターと呼ばれます。アグリゲーターは、集約するという意味を持つ英語の「aggregate(アグリゲート)」に由来します。
電力を使用する企業や家庭が持っている、太陽光発電や蓄電池、電気自動車などの分散したエネルギーリソースを束ね、企業や家庭と電力会社の間に立って、電力の需要と供給のバランスコントロールなどに取り組む事業者を指します。あわせて、企業や家庭のエネルギーリソースを最大限活用できるように取り組みます。
特定卸供給事業制度が導入されたのは、2022年4月です。特定卸供給事業者になるためには、供給能力が経済産業省令で定める要件に該当し、経済産業大臣に届け出ることが必要です。
要件は、他の電気事業と兼業しない場合、小売電気事業と兼業する場合、発電事業と兼業する場合、発電事業及び小売電気事業と兼業する場合でそれぞれ異なるものの、一般的には供給能力が1,000kWを超える場合が対象になります。

特定卸供給事業の要件のイメージ(経済産業省資源エネルギー庁「特定卸供給事業の届出に係る事業者説明会」資料・2022年3月1日)
特定卸供給事業者の位置付けとは
特定卸供給事業が注目されるようになったのは、2011年に東日本大震災が発生して以降、太陽光発電や蓄電池などの導入が拡大したことが背景にあります。
さまざまなエネルギーリソースを集約する特定卸供給事業を、新たなエネルギー産業として育成することは、企業や家庭など電力の需要家の間で分散しているエネルギーを活用するとともに、災害時や緊急の事態に対応する上でも重要だと考えられるようになりました。
そこで、自家発電などのエネルギーを供給力として国が把握することや、特定卸供給事業のビジネス環境を整えることなどを目的に、制度の導入とともに特定卸供給事業者が改正電気事業法で位置付けられました。

特定卸供給事業者と小売電気事業者の違いとは
特定卸供給事業者は、前述の通り小売電気事業や発電事業と兼業することが可能です。小売電気事業者とは、誰に電気を届けるのかという役割が異なります。
小売電気事業者は、電気を企業や家庭に直接販売する事業者です。これに対して、特定卸供給事業者は、小規模な電源を束ねて、小売電気事業者に電気を卸す役割を担います。
また、電気を卸す以外にも、特定卸供給事業者にはさまざまな役割があります。
特定卸供給事業者の役割とは
特定卸供給事業者とデマンドレスポンスの取りまとめ
特定卸供給事業者の役割の一つが、デマンドレスポンスの取りまとめです。デマンドレスポンスとは、電気を使用する企業や家庭が、使用する量や時間をコントロールすることで、電力需要のパターンを変化させることです。
太陽光発電や蓄電池などの分散したエネルギーリソースを電力システムに組み込むためには、デマンドレスポンスが必要になります。それは、電力は需要量と供給量を常に一致させなければならないからです。
従来は需要量と供給量を一致させる役割を、大規模な発電所などが担っていました。その役割を特定卸供給事業者が担うことになります。具体的には、企業や家庭のエネルギーリソースを把握して、電力を最大限活用するために、特定卸供給事業者が企業などに電力使用を増やすなどの指令を出します。
特定卸供給事業者の要請を受けて、デマンドレスポンスに協力した企業などは報酬を受け取ることができます。電力会社から報酬を受け取り、企業などに支払う仲介も特定卸供給事業者の役割です。
特定卸供給事業者と仮想発電所(VPP)構築
特定卸供給事業者が多くのエネルギーリソースを束ねて、物をインターネットに接続するIoT技術を活用することで、遠隔操作で大規模にデマンドレスポンスを行うケースもあります。
この仕組みは、一つの発電所のように機能することから、仮想発電所(VPP)と呼ばれています。特定卸供給事業者が仮想発電所を構築することで、今後の電力システムの中で大きな役割を果たすことが期待されています。

特定卸供給事業者が仮想発電所(VPP)を構築するイメージ(経済産業省資源エネルギー庁ホームページより)
特定卸供給事業者と電力市場での取引
また、特定卸供給事業者には、もう一つ重要な役割があります。それは、電力市場での取引です。
節電した電力も含め、デマンドレスポンスによって生み出された電力を束ねて、日本卸電力取引所(JEPX)や、4年後の電力の供給力が取引される容量市場などで取引をするのも、特定卸供給事業者の役割です。
法人が特定卸供給事業者と契約するメリットとは
法人が特定卸供給事業者を選ぶメリットとは
太陽光などの再生可能エネルギーによる発電設備を持つ法人は、特定卸供給事業者と契約することによって、メリットを得ることができます。
メリットの一つは、売電収入が増えることです。法人が再生可能エネルギーで発電した電力を、固定価格買取制度(FIT制度)を利用して一般送配電事業者が買い取っている場合、買い取る者を特定卸供給事業者に切り替えることで、FIT単価の売電単価よりも上乗せされる場合があります。
また、法人が特定卸供給事業者を通じて電力需要を減らしたり、増やしたりすることで、前述の通り電力会社から報酬を受け取ることが可能です。
法人が特定卸供給事業者を選ぶポイントとは
特定卸供給事業者の一覧は、資源エネルギー庁のホームページに記載されています。2026年2月17日時点で、138社あります。
経済産業省資源エネルギー庁:特定卸供給事業者一覧
https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/009/list/aguri-list.html
法人が特定卸供給事業者を選ぶ場合は、運用能力や安定性などを考慮した上で、自社が持つ太陽光や蓄電池などの設備の運営に強みを持つかどうかがポイントになります。
エバーグリーンの特定卸供給事業者としてのサービスとは
エバーグリーンの親会社であるイーレックスは、特定卸供給事業者です。営業ネットワークを活用して、需要側と供給側の双方のニーズを開拓しています。
長年の需給管理ノウハウや、営業ネットワークの活用により、特定卸供給事業であるアグリケーション事業に必要な機能を、一気通貫で提供することができます。詳しくは、「アグリケーション事業について」の動画をご覧ください。
イーレックス:IR情報【アグリケーション事業について】
https://www.erex.co.jp/ir/movie/
エバーグリーンの法人のお客さま向け電力プランでは、5つのプランを提供しています。各プランには、環境価値を付加する「CO₂フリープラン」を利用することも可能です。「CO₂フリープラン」は、環境価値を持つ非化石証書を組み合わせることで、実質的に再生可能エネルギーを提供し、CO₂排出係数をゼロにするプランです。ぜひご検討ください。
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