本記事では、スマートメーターを活用した空室電気代の可視化・抑制方法を具体的に示し、IT投資の効果を明確化します。
スマートメーターで何が分かるのか
スマートメーターは、従来のメーターとは異なり、より詳細なデータを取得できます。
従来メーターとの違い(検針頻度・データ粒度)
従来メーターの特徴
従来のメーターは、検針員が月1回、実際に現場に行って検針を行います。そのため、以下のような課題があります。
- 検針頻度:月1回(検針員の訪問が必要)
- データ粒度:月次のみ(1ヶ月の合計使用量のみ)
- リアルタイム性:なし(使用量の把握に1ヶ月の遅れが発生)
- 異常検知:困難(使用量の異常を早期に発見できない)
スマートメーターの特徴
スマートメーターは、通信機能を備えており、検針員の訪問なしで自動的に検針データを送信します。そのため、以下のメリットがあります。
- 検針頻度:30分ごと(30分単位で使用量を把握可能)
- データ粒度:30分単位(30分ごとの使用量を確認可能)
- リアルタイム性:高い(使用量をほぼリアルタイムで把握可能)
- 異常検知:容易(使用量の異常を早期に発見可能)
📊 図版1:スマートメーターからシステムへのデータ連携図
空室運用で活かせる指標(kWh推移・ピーク)
スマートメーターのデータを活用することで、空室運用で以下の指標を把握できます。
1. kWh推移
30分ごとの使用量推移を確認することで、以下のことがわかります。
- いつ電気が使われたか(通電タイミング)
- どのくらい使われたか(使用量)
- 異常な使用量がないか(通常の使用量と比較)
2. ピーク使用量
1日のピーク使用量を確認することで、以下のことがわかります。
- 内覧や原状回復工事での使用量
- 長期空室での待機電力の有無
- 異常な使用量の有無
3. 使用パターン
使用パターンを分析することで、以下のことがわかります。
- 通電期間の最適化
- 不要な通電期間の特定
- コスト削減の余地
空室電気代の「見える化」設計
スマートメーターのデータを活用して、空室電気代を見える化するための設計方法を解説します。
物件別・戸別のダッシュボード例
空室電気代を見える化するには、ダッシュボードを活用します。
ダッシュボードの構成要素
- 物件一覧
- 物件名、住所、空室状況
- 現在の電気使用量(リアルタイム)
- 今月の累計使用量
- 戸別の詳細情報
- 30分ごとの使用量グラフ
- 日次・週次・月次の使用量推移
- アラート通知の有無
- 使用量の確認
- 物件別・戸別の使用量確認
- 使用量の推移グラフ
📊 図版2:ダッシュボード画面のモック(物件別kWh)
アラート条件(閾値)の設計
空室電気代の異常を早期に検知するため、アラート条件を設定します。
アラート条件の例
現状、使用量アラートのみの機能となります。
使用量の異常
1日の使用量が設定した閾値を超えた場合
アラート通知の方法
メール通知
管理画面(ツール)内での通知
システム連携と運用フロー
スマートメーターのデータを活用するため、システム連携が必要です。
管理システムとのAPI連携イメージ
スマートメーターのデータを活用するには、管理システムとのAPI連携が必要です。
連携の流れ
- スマートメーターからのデータ取得
- ・電力会社のAPIから、30分ごとの使用量データを取得
- ・物件情報と紐付けてデータベースに保存
- ダッシュボードへの表示
- ・管理システムのダッシュボードに表示
- ・物件別・戸別の使用量を可視化
- アラート通知
- ・設定した使用量アラート条件に該当する場合、メールまたはツール内で通知を送信
- ・現場担当者や経理担当者に通知
API連携のメリット
- 手作業でのデータ入力が不要
- リアルタイムでのデータ更新が可能
- 人的ミスが発生しない
異常検知→現場対応までのワークフロー
スマートメーターのデータを活用して、異常を検知した後の対応フローを設計します。
1. 異常の検知
アラート条件に該当する場合、自動的にアラート通知を送信します。
2. 異常の確認
現場担当者が、ダッシュボードで異常の詳細を確認します。
- どの物件で異常が発生しているか
- どのくらいの使用量が異常なのか
- いつから異常が発生しているか
3. 現場対応
現場担当者が、必要に応じて現場に赴き、原因を特定します。
- 電気が漏れていないか
- 不要な電気がついていないか
- 解約漏れがないか
4. 対応結果の記録
対応結果を記録し、再発防止策を検討します。
📊 図版3:異常検知から現場対応までの業務フローチャート
導入時に押さえるべき注意点
スマートメーターを活用する際、以下の注意点を押さえておく必要があります。
対応エリア・対応メーターの確認
スマートメーターのデータを取得するには、対応エリアと対応メーターの確認が必要です。
対応エリアの確認
スマートメーターのデータ取得は、電力会社によって対応状況が異なります。導入前に、以下の点を確認します。
- 管理物件があるエリアで、スマートメーターのデータ取得が可能か
- データ取得に必要な手続きや費用はあるか
- データ取得の頻度や粒度はどの程度か
対応メーターの確認
管理物件に設置されているメーターが、スマートメーターかどうかを確認します。
- スマートメーターが設置されているか
- スマートメーターのデータ取得が可能か
- データ取得に必要な手続きはあるか
情報システム部門との役割分担
スマートメーターのデータを活用するには、情報システム部門との連携が必要です。
情報システム部門の役割
- API連携の実装
- データベースの設計・構築
- ダッシュボードの開発
- セキュリティ対策
現場部門の役割
- ダッシュボードでの使用量確認
- アラート通知の対応
- 現場での原因調査
- 対応結果の記録
両部門の連携
- 定期的な情報共有
- システム改善のフィードバック
- 運用ルールの標準化
よくある質問
スマートメーターを活用した空室電気代の可視化に関するよくある質問を、カテゴリ別に整理しました。
スマートメーターについて
Q. スマートメーターのデータ取得には、追加費用がかかりますか?
A. スマートメーターのデータ取得は、電力会社によって異なります。多くの場合、追加費用はかかりませんが、API連携に必要な開発費用は別途必要になる場合があります。
Q. スマートメーターが設置されていない物件は、どうすればよいですか?
A. スマートメーターが設置されていない物件は、従来のメーターでの検針データを活用します。月次での使用量確認は可能ですが、リアルタイムでの異常検知は困難です。
システム連携について
Q. 既存の管理システムと連携できますか?
A. はい。既存の管理システムとAPI連携することで、スマートメーターのデータを活用できます。ただし、既存システムの仕様によっては、追加の開発が必要になる場合があります。
Q. システム連携の開発には、どのくらいの期間が必要ですか?
A. システムの規模や複雑さによって異なりますが、一般的には1〜3ヶ月程度の期間が必要です。既存システムとの連携が複雑な場合、より長い期間が必要になる場合があります。
まとめ
スマートメーターを活用することで、空室電気代を見える化し、異常を早期に検知できます。空室でんきコンシェルは、以下の特徴を備えています。
- 基本料金0円:空室期間中のコストを大幅削減
- 請求書1枚化:経理業務の負担を軽減
- 管理画面から簡単操作:通電・停止が簡単
- 全国対応:沖縄を除く全国で利用可能
スマートメーターのデータを活用することで、空室時の使用量を30分ごとに把握でき、異常を早期に検知できます。さらに、ダッシュボードでの可視化により、物件別・戸別の使用量を一目で確認でき、コスト削減の余地を特定できます。
空室でんきコンシェルは、エバーグリーン・リテイリング株式会社が提供するサービスです。同社は、再エネリーディングカンパニーとして、脱炭素社会の実現に貢献しています。空室期間の電気代でお悩みの管理会社様は、ぜひスマートメーターを活用した可視化をご検討ください。
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