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【目次】
クーラーにかかる電気代の目安は？1時間・1日・1ヶ月の平均は？
「うちのクーラー、電気代は一体いくらかかっているんだろう？」夏が近づくと、多くの方が気になるポイントではないでしょうか。クーラーの電気代は、機種の消費電力やご契約の電力プラン、そして使い方によって大きく変わります。
まずは、クーラーの電気代がどのように決まるのか、基本的な計算方法から見ていきましょう。ご自宅のクーラーの電気代を把握して、効果的な節約につなげましょう。
クーラーの電気代はどうやって決まる？基本的な計算式
クーラーの電気代を計算するために、まず知っておきたいのが基本的な計算式です。1時間あたりのクーラーの電気代は、以下の式で求めることができます。
【1時間あたりのクーラーの電気代を計算する方法】
消費電力（kW）× 電気料金単価（円/kWh）= 1時間あたりの電気代（円）
この計算式からもわかるように、「消費電力」と「電気料金単価」の2つの情報が必要になります。
まずは確認！お使いのクーラーの消費電力と電気料金単価
「消費電力」は、お使いのエアコンのカタログや取扱説明書、またはエアコン本体の下や側面に貼られている製品情報シールで確認できます。単位は「W（ワット）」または「kW（キロワット）」で表示されています。
一方、「電気料金単価」は、ご契約中の電力会社や料金プランによって異なります。電力会社の検針票（電気ご使用量のお知らせ）や、契約者向けのウェブサイトなどで確認してみましょう。
この記事では、電気料金単価の目安として、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/kWh（税込）を使用して計算していきます。 (※実際の単価はご契約内容によって異なります。)
【実践】クーラーの電気代を計算してみよう
それでは、実際に計算式を使って、クーラーの1時間あたりの電気代を計算してみましょう。
ここでは例として、ダイキンのEシリーズ2025年モデルから8畳向けの「AN255AES-W」を使用します。このモデルの冷房時の消費電力は720Wです。
このクーラーの1時間あたりの電気代は以下のようになります。
720W ÷ 1,000 × 31円/kWh = 22.32円
※消費電力の単位「W」を「kW」に変換するために1,000で割っています。
この場合、クーラーの電気代は1時間あたり約22.3円となります。
さらに、1日に5時間、月に30日間このクーラーを使用した場合の1ヶ月あたりの電気代を計算してみると、
22.32円/時 × 5時間/日 × 30日/月 = 3,348円/月
1ヶ月あたりの電気代の目安は約3,348円となります。このように具体的な数字で把握することで、日々の使い方や節約への意識も変わってくるのではないでしょうか。
部屋の広さ別・クーラーの電気代比較
クーラーの消費電力は、お部屋の広さに対応するモデルの能力によっても変わってきます。ここでは、ダイキンEシリーズ2025年モデルを例に、お部屋の広さ別の冷房時の消費電力と電気代の目安を比較してみましょう。（電気料金単価は31円/kWhで計算）
| 主に適用する畳数 | 機種名 | 冷房消費電力 (W) | 1時間あたりの電気代 (円) | 1ヶ月あたりの電気代 (円) (1日5時間、30日使用の場合) |
|---|---|---|---|---|
| 6畳向け | AN225AES-W |
580 |
約18.0円 | 約2,697円 |
| 8畳向け | AN255AES-W | 720 (125～1,050) |
約22.3円 | 約3,348円 |
| 10畳向け | AN285AES-W | 780 (125～930) |
約24.2円 | 約3,627円 |
| 12畳向け | AN365AES-W | 1,180 (125～1,380) |
約36.6円 | 約5,487円 |
※上記の電気代は、表中のカッコの前に記載された定格消費電力（例：8畳向けAN255AES-Wの場合は720W）を使用して計算した目安です。実際の消費電力は、外気温やお部屋の断熱性、設定温度、運転モードなどによって変動します。
※また、消費電力のカッコ内に記載されている数値（例：125～1,050W）は、最小運転時と最大運転時の消費電力の範囲を示しており、通常運転時はこの間の数値となります。
このように、対応する畳数が大きくなる（能力の高いモデルになる）ほど、消費電力も大きくなり、電気代も高くなる傾向があります。お部屋の広さに合った適切な能力のクーラーを選ぶことも、無駄な電気代を抑えるためには大切です。
電気代は電力会社の契約プランによって変わる
クーラーの電気代は当然ながら機種によって異なりますが、契約している電力会社のプランによっても大きく左右されます。
電気料金プランには、下記の例のようにいくつか種類があります。
- 基本料金 + 使った分だけ
- 夜間料金がおトクになるプラン
- オール電化向けプラン
一般的なのは、1番上の「基本料金 + 使った分だけ」のタイプで、「従量電灯B」、「従量電灯C」などの名称がついています。
使用量に関わらず一定の料金が発生する「基本料金」と、使った電気量に決められた単価をかけた「電力量料金」が合算されて電気代が請求されます。
基本料金は、契約アンペアが大きくなるほど高くなるのが特徴です。
【基本料金の一例】
| 契約アンペア数 | 基本料金 |
|---|---|
| 10A契約 | 284.29円 |
| 15A契約 | 426.44円 |
| 20A契約 | 568.58円 |
| 30A契約 | 852.87円 |
| 40A契約 | 1,137.16円 |
| 50A契約 | 1,421.45円 |
| 60A契約 | 1,705.74円 |
(出典：エバーグリーン・リテイリング株式会社 | 電気供給約款)
契約アンペアは、同時にどれくらいの電化製品を使うかで決めます。たくさん使うご家庭なら50Aや60Aといった大きいアンペア数を、家族の人数が少なくあまり電化製品を使わないなら30Aや40Aの小さいアンペア数を選ぶというイメージです。
電力量料金は、一般的に3段階に分けられており、使用量が多くなるほど単価が高くなる場合が多いです。
【電力量料金の一例】
| 区分 | 料金単価 |
|---|---|
| 最初の120kWhまで | 19.69円 |
| 120kWhを超え300kWhまで | 24.55円 |
| 300kWhを超えたもの | 27.44円 |
(出典：エバーグリーン | 料金メニュー | 個人のお客さま、関東エリア従量電灯B)
これらの料金は、電力会社やプランごとに設定されています。クーラーの電気代だけでなく、家庭全体の電気代を算出する元になるため、もしご家庭の契約プランの料金を把握していないなら、ぜひ一度確認してみてください。
クーラーは「つけっぱなし」VS「こまめにオンオフ」電気代が安いのはどっち？
「クーラーはつけっぱなしにした方が電気代が安いの？それとも、こまめに消した方がお得なの？」これは、多くの方が一度は疑問に思うことではないでしょうか。どちらがご家庭の電気代節約につながるのか、その理由と目安について見ていきましょう。
つけっぱなし運転が安くなると言われる理由：起動時の消費電力
よく「クーラーはつけっぱなしの方が安い」と耳にしますが、その主な理由はクーラーの運転開始時にかかる消費電力の大きさにあります。
クーラーは、室内温度と設定温度の差が大きくなればなるほど、多くの電力を消費します。夏場にクーラーの電源を切ると、室内の温度は自然と上昇し、設定温度との差が大きくなってしまいます。そのため、再度電源を入れて稼働を始めるとき、部屋を一気に冷やそうとして大きな電力を消費するのです。
一方、クーラーをつけっぱなしにしておくと、室内の温度は比較的安定しています。設定温度に室温が達していれば、クーラーは少ない電力でその温度を維持しようと運転するため、結果的に消費電力が抑えられることがあります。
このような仕組みから、こまめに電源をつけたり消したりするよりも、つけっぱなしにした方がトータルの電気代は安くなる場合があると言われています。
ただし条件による！つけっぱなしがお得になる目安時間とは？
「それなら、ずっとつけっぱなしでいいの？」と思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。つけっぱなし運転がお得になるかどうかは、外出時間や室内の状況によって変わってきます。
一般的に、クーラーをつけっぱなしにするか、こまめに消すかの判断の目安となる外出時間は「1時間」とされています。もちろん、その日の室温や外気温、お部屋の断熱性などにも左右されますが、30分～1時間程度の短い外出であれば、電源を切らずにつけっぱなしにしておいた方が、帰宅後に再度大きな電力を使って部屋を冷やし直すよりも電気代が安く済むケースが多いようです。
こんな場合はこまめに消した方がお得！
では、どのような場合にこまめに電源を消した方が良いのでしょうか。それは、外出時間が長くなる場合です。
例えば、朝から夕方まで仕事や学校で家を空けるなど、長時間にわたってクーラーが必要ない状況であれば、当然ながら電源を切っておいた方が電気代の節約になります。つまり、電源をオンオフする頻度やクーラーを稼働させる時間の長さが、どちらがお得かを左右するということです。
ご自身のライフスタイルやその日の予定に合わせて、「つけっぱなし」と「こまめなオンオフ」を上手に使い分けることが、賢い電気代節約のポイントと言えるでしょう。
クーラーの電気代を抑える7つの方法
クーラーの電気代は、ちょっとした工夫で抑えることができます。
ここでは、7つの節約方法をご紹介します。
- 1. 設定温度を見直す
- 2. 自動運転モードを利用する
- 3. 扇風機やサーキュレーターを併用する
- 4. 短時間の外出ならつけっぱなしにする
- 5. 冷気を逃がさないように工夫する
- 6. 室内機のフィルターを定期的に掃除する
- 7. 室外機の周りにものを置かない
それぞれ見ていきましょう。
1. 設定温度を見直す
環境省によると、冷房の設定温度を1℃高くすることで、約13％の消費電力の削減になるとされています。 消費電力が13％も削減できれば、当然ながらその分電気代も抑えられます。
できるだけ涼しくしたいからと、設定温度を低くしすぎている人は、1℃だけでもいいので見直してみてください。クーラーは長時間使うことが多いため、たった1℃でも大きな節約につながります。
2. 自動運転モードを利用する
クーラーの風量は、強や弱など、自由に設定できる機種が多いです。特に外から帰ってきた直後などは、少しでも早く部屋の温度が下がるようにと、強を選ぶ人もいるでしょう。
しかしそのまま強にしておくと、無駄な電力を使ってしまう可能性があります。
そこでおすすめなのが、自動運転モードです。
クーラーの自動運転モードは、部屋が冷えるまでは強風で運転し、部屋が設定温度に達すると微風運転に切り替えてくれます。 効率よく運転してくれるため、電気代を抑えられるのです。
【関連記事】エアコンの自動運転とは？機能や電気代との関係を解説
3. 扇風機やサーキュレーターを併用する
クーラーをつけても部屋がなかなか涼しくならないという経験をしたことはないでしょうか。
そのような場合、部屋の中に温度のムラができているのかもしれません。
空気には、冷たい空気は下に、温かい空気は上に溜まりやすいという特性があります。そのためクーラーをつけても、冷たい空気が一箇所に集まってしまい、涼しく感じない場所ができる可能性があります。
これを解消するために、クーラーを使うときは、扇風機やサーキュレーターを併用するのがおすすめです。
扇風機やサーキュレーターで風を送れば、室内の空気を循環させることができ、温度のムラをなくすことができます。
扇風機やサーキュレーターはエアコンに向かい合うように置いて、方向は天井に向けましょう。
そうすることで、空気の循環が効率的に行われます。
【関連記事】エアコンと扇風機を併用して電気代を削減！置き方や節約術を紹介
4. 短時間の外出ならつけっぱなしにする
前のセクションで、クーラーのつけっぱなし運転とこまめなオンオフについて詳しくご説明しましたが、ここでも節約術の一つとして触れておきましょう。
必ずしも「つけっぱなし」が常に電気代を抑えるわけではなく、例えば一日中家を空けるような長時間の外出の場合は、電源を切った方が節約になります。 つまり、電源をオンオフする頻度やクーラーを稼働させる時間の長さによるということです。
繰り返しになりますが、その判断の目安として覚えておきたいのが「1時間」。クーラーをつけっぱなしにするか否かの目安は、1時間です。 室内外の気温にもよりますが、1時間以内に帰宅するような短時間の外出であれば、クーラーをつけっぱなしにしておく方が、帰宅後に再度大きな電力を使って部屋を冷やすよりも電気代がお得になることが多いと言われています。
5. 冷気を逃がさないように工夫する
いくらクーラーを使っても、窓や扉を開いたままにしておくと、冷たい空気は逃げてしまいます。また外の温かい空気が入ってきて、室内はなかなか涼しくなりません。
そのため、窓や扉などはきちんと閉めて、冷気を逃がさないように工夫しましょう。
さらに、窓に遮熱カーテンやすだれなどを使うことも効果的です。窓ガラスから入ってくる熱を遮断することで冷房効率を高めます。
6. 室内機のフィルターを定期的に掃除する
エアコンの室内機のフィルターを定期的に掃除することで、クーラーの電気代を抑えることが可能です。
エアコンのフィルターにゴミやほこりが溜まってしまうと、運転効率が低下して、余計な電力が必要になります。その結果として、消費電力が増えて、電気代も高くなるのです。
環境省によると、フィルターを掃除することで、冷房では約4％の消費電力が削減されます。
定期的に室内機のフィルターを掃除して、ゴミやほこりを溜めないようにしましょう。フィルターの掃除は、2週間に1回が目安です。
7. 室外機の周りにものを置かない
室外機の周りにものを置かないことも、クーラーの電気代節約には大切です。
室外機の吹出口周辺にものを置くと、冷暖房の効率が下がってしまいます。そのため、風通しの良い場所に室外機を設置して、周りは整理整頓をしましょう。
また、室外機を日よけすることも重要です。直射日光が当たると、室外機本体が熱くなって放熱できなくなり、稼働効率が下がるのです。
さらに、室内機のフィルターと同じように、室外機のフィルターもゴミやほこりが溜まると余計な電力を使うため、定期的に掃除することをおすすめします。
それでもクーラーの電気代が高い！他に考えられる原因と対策は？
これまでご紹介した節約方法を試してみても、「やっぱりクーラーの電気代が高いまま…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。もしかすると、クーラーの使い方以外にも原因が隠れている可能性があります。ここでは、考えられる主な原因と、根本的な対策について見ていきましょう。
原因1：部屋の広さとクーラーの能力が合っていない
意外と見落としがちなのが、お部屋の広さとクーラーの冷却能力（対応畳数）のミスマッチです。
お部屋の広さに対して能力が小さいクーラーを使っていると、部屋を冷やすために常にフルパワーで稼働し続ける必要があり、結果として多くの電力を消費してしまいます。いつまでたっても涼しくならず、電気代だけがかさむという悪循環に陥りがちです。
逆に、能力が大きすぎるクーラーも効率的とは言えません。すぐに部屋が冷えるため運転と停止を頻繁に繰り返し、その都度電力を消費する可能性があります。また、湿度調整が難しくなることもあります。
クーラーを選ぶ際は、設置するお部屋の広さや構造に合った適切な能力の機種を選ぶことが、電気代の無駄をなくすための第一歩です。
原因2：建物の断熱性が低い（賃貸物件など）
クーラーが効率よく部屋を冷やせない原因として、建物の断熱性の低さも考えられます。窓や壁、ドアの隙間などから冷気が逃げたり、外の熱気が侵入したりすると、クーラーは設定温度を保つためにより多くのエネルギーを消費します。
特に、古い建物や一部の賃貸物件では、窓が単層ガラスであったり、壁の断熱材が不十分であったりすることがあります。このような場合、いくらクーラーを強力に運転しても、なかなか快適な室温にならず、電気代も高くなってしまいます。
対策としては、先ほどご紹介した「5. 冷気を逃がさないように工夫する」で触れたように、遮熱カーテンやすだれを利用したり、窓やドアの隙間をテープなどで塞いだりするといった工夫で、ある程度の効果は期待できます。
原因3：古い機種を使い続けている
長年同じクーラーを使い続けている場合、その機種自体のエネルギー効率が現在の新しいモデルに比べて低い可能性があります。技術の進歩により、近年のクーラーは省エネ性能が大幅に向上しています。
また、フィルターの掃除をこまめに行っていても、内部の部品が経年劣化することで、新品の頃のような性能を発揮できなくなり、余計な電力を消費していることも考えられます。
一般的に、クーラーの寿命は10年程度と言われています。もし10年以上同じクーラーを使用しているのであれば、最新の省エネモデルに買い替えることで、毎月の電気代が大幅に削減できるケースも少なくありません。初期費用はかかりますが、長期的に見れば経済的な選択となることもあります。
クーラーの電気代を節約したいなら電力会社の切り替えを検討してみる
クーラーの電気代節約には、電力会社の切り替えも効果的かもしれません。クーラーだけでなく、家庭全体の電気代を安くできる可能性を秘めています。
今まで電力会社を切り替えたことがないという方は、ぜひ一度検討してみてください。
電力会社を切り替えるなら「エバーグリーン」がおすすめ
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毎月の電気料金が一定の使用量まで定額になるプラン。使用量に合わせて5段階の定額範囲から、自分のライフスタイルに合うものを選べます。 - 保険でんき
電気の契約に、日常生活での万が一に備える個人賠償責任保険が付帯するプラン。CO₂排出量実質ゼロの電気を使いながら、暮らしの安心もプラスできるのが特徴です。 - あるく・おトク・でんき
歩くことで電気料金が割引になる、健康志向の方におすすめのプラン。健康増進を図りつつ、環境に優しい電気を使えるのが魅力です。
また、初期費用、契約手数料、解約違約金がかからないのも大きなポイントです。※あるく・おトク・でんきを除く。
現在の電気代と比べて安くなるかどうか、ぜひ一度チェックしてみてください。
使い方を見直してクーラーの電気代を節約しよう
今回はクーラーの電気代を節約する7つの方法をご紹介しました。設定温度の見直しなど、簡単なものからチャレンジしましょう。
節約方法を試してもあまり電気代が下がらないようなら、電力会社が合っていないのかしれません。家庭の使い方に合った料金プランに変更したり、安い電力会社に切り替えることで節約できることもあるので、ぜひ電力会社の切り替えも検討してみてください。
(出典)