DXからGXへ。グリーントランスフォーメーションと新たに始まるGXリーグ

2022年03月31日

2023年4月以降本格的な始動が検討されているグリーントランスフォーメーション(GX)という言葉をご存じでしょうか。2050年カーボンニュートラルに向けた脱炭素へのチャレンジ、経済社会システムの変革を担う制度として注目が高まっています。
そもそもグリーントランスフォーメーションとは何か、そして新たに設立されるGXリーグについて分かりやすく解説します。

【目次】

グリーントランスフォーメーション(GX)とは


グリーントランスフォーメーションへの関心が高まる理由


経産省が設立する「GXリーグ」とは


GXリーグに参画する企業に求められること


■自らの排出削減の取組


■サプライチェーンでの炭素中立に向けた取組

■製品・サービスを通じた市場での取組

GXリーグ参画のメリット

まとめ

グリーントランスフォーメーション(GX)とは


日本は、2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。
また、2021年4月には2030年度までに2013年度からの温室効果ガスを46%削減することを目指すとともに、更に削減率50%の高みを目指すことを国の方針として位置づけました。

日本が国内でのカーボンニュートラル実現だけでなく、世界全体のカーボンニュートラルにも貢献しながら産業競争力を高めるためには、日本企業が自社以外のステークホルダーも含めた経済社会システム全体の変革をけん引していくことが重要です。

カーボンニュートラルの達成を目標として、経済社会システム全体の変革をおこなうことを、グリーントランスフォーメーション(以下GX)といいます。

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グリーントランスフォーメーションへの関心が高まる理由


GXの背景には地球温暖化への対策としてのカーボンニュートラルの実現が世界共通の目標として掲げられていることにあります。
カーボンニュートラル、ひいてはパリ協定への取り組みは企業価値に直結しつつあり、対応できない企業はビジネス市場において不利な立場になってしまう可能性もあります。

IT技術の進歩により、デジタル・トランスフォーメーション(DX)のようなビジネスの改革がなされているように、GX(グリーントランスフォーメーション)もまた、環境への取り組みを推進する新たな構想として重要視されています。

もっと詳しく
日本が30年後に目指す「カーボンニュートラル」とは?
パリ協定とは?今さら聞けない基本的な考え方や国内の取り組み、ビジネスとの関係をご紹介します。


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経産省が設立する「GXリーグ」とは


こうした背景から、2022年2月に経産省から発表されたのが、「GXリーグ」の設立です。
同時に策定された「GXリーグ基本構想」によると、GXリーグはGXに積極的に取り組む「企業群」が、官・学・金でGXへ挑戦するプレイヤーと共に、一体となって経済社会システムの変革に向けた議論と新たな市場の創造のための実践を行う場としています。

また、GXリーグを通して目指す「経済社会システム全体の変革」とは、企業の意識・行動変容のみがただ生じるのではなく、それによって生まれた価値が提供される新たな市場の創造を通じて、生活者の意識・行動変容を引き起こし、それがまた企業の意識・行動変容につながる“循環構造”により、企業の成長、生活者の幸福そして地球環境への貢献が同時に実現されることを指します。

経済社会システム全体の変革を実現するために、企業には自らの排出削減のみならず、自社に関連するバリューチェーンへの排出削減の行動が重要視されます。また、生活者が能動的に選択できるようなGX市場の拡大が求められています。
GXリーグではこれらに賛同できる企業を募り、以下のような取り組みを行います。

① 生活者にとってのカーボンニュートラル時代の未来像についての議論
② 未来像を踏まえた新たなGX市場形成の在り方についての議論
③ 社会での効率的な排出削減を行うための自主的な排出量取引の試行

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カーボンニュートラルへの取り組みにおいてはCO₂排出量をどれだけ削減できるかが重要となりますが、誰かが削減しても、その他が排出量を上げてしまっては、カーボンニュートラルは達成できません。つまり、排出量削減の手段を先行して導入した企業、或いはそれが出来る能力がある企業と、そうでない企業の間で不公平が生まれてしまいます。その為、排出量を企業間で調整できるような仕組みが重要となってきます。

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GXリーグに参画する企業に求められること


GXリーグに参画する企業には、
① 自らの排出削減の取組
② サプライチェーンでの炭素中立に向けた取組
③ 製品・サービスを通じた市場での取組
の大きく3つが求められます。

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それぞれについて詳しくみていきましょう。

■自らの排出削減の取組


自らの排出削減の取組とは、「自ら1.5度努力目標実現に向けた目標の設定、挑戦を行い、その取り組みを公表すること」を指します。
具体的には以下の取組を実施することを要件としています。(①②は必須。③のみ任意)

① 2050カーボンニュートラルに賛同し、これと整合的と考える 2030 年の排出量削減目標を掲げ、その目標達成に向けた戦略を描く。
※目標設定範囲は直接及び間接排出を対象。2030 年までの中間地点での目標設定も行う。

② 目標に対する進捗度合いを毎年公表し、実現に向けた努力を行う。
※自らが設定した削減目標に達しない場合は、直接排出(国内分)に関して、J クレジット等のカーボン・クレジットや企業間での自主的な超過削減分の取引を実施したかも公表する。

③ 日本がNDC(パリ協定に参加する各国が国連に提出する国別削減目標) で表明した貢献目標(2030 年 46%削減)より野心的な排出量削減目標に引き上げる。
※自主的目標に基づく超過削減分の創出については、低い目標設定や事業縮小による創出を防ぐ観点から、直接排出について上記の野心的な基準を設けることも検討されている。

■サプライチェーンでの炭素中立に向けた取組

サプライチェーンでの炭素中立に向けた取組とは、「自らだけでなく、サプライチェーン上の幅広い主体に働きかけを能動的に行い、サプライチェーン全体のカーボンニュートラルを目指すこと」を指します。
具体的には以下の取組を実施することを要件としています。(①②は必須。③のみ任意)

① サプライチェーン上流の事業者に対して、2050カーボンニュートラルに向けた排出量削減の取組支援を行う。
② サプライチェーン下流の需要家・生活者に対しても、自らの製品・サービスへの CFP(カーボンフットプリント) 表示等の取組を通じて、能動的な付加価値の提供・意識醸成を行う。
③ サプライチェーンにおける温室効果ガスの排出についても、国としての 2050カーボンニュートラルと整合的と考える 2030 年の削減目標を掲げ、その目標達成に向けたトランジション戦略を描く。

■製品・サービスを通じた市場での取組

製品・サービスを通じた市場での取組とは、「グリーン製品の積極・優先購入などにより、市場のグリーン化をけん引すること」を指します。
具体的には以下の取組を実施することを要件としています。(①②は必須。③のみ任意)

① 生活者、教育機関、NGO 等の市民社会と気候変動の取組みに対する対話を行い、ここで得た気づきを、自らの経営に生かす。
② 自ら革新的なイノベーション創出に取り組み、またイノベーションに取り組むプレイヤーと協働して、新たな製品・サービスを通じた削減貢献を行う。また、クレジット等によるカーボン・オフセット製品の販売を通じて、グリーン市場の拡大を図る。
③ 自らのグリーン製品の調達・購入により、需要を創出し、消費市場のグリーン化を図る。

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GXリーグ参画のメリット


GXリーグに参画した企業には、GXリーグ企業として先進的にカーボンニュートラルに取り組んでいるということが国から証明されるため、企業ブランディングに繋がります。
また、ルールメイキングへの参画・支援によってGXリーグで掲げるコミットメントの達成に向けたESG資金や人材を金融市場や労働市場から得ることができます。

また、一定の項目の実践が認められた企業には、GXリーグでの議論や実践に対して政府から補助金や各種制度における優遇措置が検討されています。

まとめ


いかがでしたでしょうか。GXリーグの本格的な始動は2023年4月以降とされており、経産省はこれに向けた実証事業を2022年度に開始するとしています。
賛同企業の募集は2022年3月31日まで行っているため、興味のある方はぜひ参画を検討してみてはいかがでしょうか。

【出典】
ニュースリリース|経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2021/02/20220201001/20220201001.html
GX リーグ基本構想|経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2021/02/20220201001/20220201001-1.pdf
GXリーグ”の基本構想案について|経済産業省
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/carbon_neutral_jitsugen/pdf/009_01_00.pdf

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