高圧電力の基本料金の仕組みとは?電気料金の計算方法を解説

2023年11月29日

高圧電力の電気料金の計算方法をご存じでしょうか。元々、法人向けの高圧電力プランとして市場連動型プランは導入されておりましたが、最低保障供給においても、今までの固定単価から市場連動型に変更されております。市場連動プランも含め、高圧電力の電気料金の仕組みや、基本料金の計算方法などについて解説します。

【目次】


高圧の電気料金の仕組みと計算方法は


高圧の電気代基本料金の仕組みと計算方法は


高圧の電気料金を削減するには








高圧の電気料金の仕組みと計算方法は

高圧の電気料金の仕組みは


高圧電力とは、電力会社との契約電力が50kW以上のものを指します。契約条件には、50kW以上500kW未満の小口高圧電力、500kW以上2000kW未満の大口高圧電力、それに2000kW以上の特別高圧電力の3種類があります。

電気料金を左右する要素の1つが、契約電力です。500kW未満の小口高圧電力の場合、直近12か月の使用電力量のうち、最も高い月の数値である最大使用量が契約電力として設定されます。これを実量制といいます。

毎月の最大使用量は次のような仕組みで決まります。その月の中で30分ごとの平均使用電力量を計測して、最も使用量の多かった時間帯の数値である最大デマンド値が、その月の最大使用量としてカウントされます。

一方、500kW以上2000kW未満の大口高圧電力と、2000kW以上の特別高圧電力の契約電力は、電力会社との協議で決まります。これを協議制と言います。協議は最大デマンド値や使用する受電設備などを考慮しながら行われます。

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高圧の電気料金の計算方法は

 
高圧の電気料金の計算方法は、次のようになっています。

高圧の電気料金=基本料金+電力量料金+再エネ賦課金+燃料調整費

契約電力を元にして決まるのが基本料金です。基本料金については後述します。

電力量料金は、使用した電力量に応じて発生する料金のことです。1kWh当たりの単価に、使用した電力量(kWh)をかけて計算します。電力会社が提供している市場連動型プランを契約した場合、電力量料金は日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動します。

再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度によって電力会社が買取に要した費用を、電気の使用量に応じて、電気代の料金の一部として契約者が負担するものです。その単価は年度ごとに経済産業大臣によって定められます。

燃料調整費は、燃料価格の変動に応じて自動的に電気料金を調整する制度です。12月分の単価は、7月から9月の燃料の貿易統計価格に基づいて確定します。つまり、再エネ賦課金と燃料調整費に関しては、契約電力や使用量などに関係なく決まります。

また、電力会社によってはこれらに加えて、電源調達調整費を含んだ電気料金プランを用意しているところもあります。電源調達調整費は市場と連動するので、その場合は広い意味で市場連動型プランと言えます。

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高圧の電気代基本料金の仕組みと計算方法は

高圧電力の基本料金の仕組みは

 
高圧の電気料金について、ポイントになるのが基本料金です。基本料金を決める要素は、基本料金単価と契約電力、それに力率です。

基本料金単価は、契約電力1kWごとにかかる単価で、電力会社の契約メニューによって異なります。契約電力は前述した通り、小口高圧電力は実量制、大口高圧電力と特別高圧電力は協議制で決まります。

力率は、電源から契約者に届けられた電力のうち、実際に消費された電力の割合のことです。電力会社にとっては、消費されなかった電力kは請求できないため、力率が高い方が望ましいことになります。そこで、力率が一定以上の契約者には、力率割引として基本料金を割り引く仕組みが取られています。

高圧電力の基本料金の計算方法と電気料金


基本料金の計算方法は次のようになります。

基本料金=基本料金単価×契約電力×力率割引(1.85-力率/100)

基本料金を検討する際には、まず電力会社各社がプランによって設定している基本料金単価を比較するとともに、自社の契約電力を確認します。

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法人の場合、力率が85%を下回ることはあまりないかもしれません。それでも、力率を改善し100%に近づけるためのコンデンサなどを活用すれば、力率割引の恩恵を受けられます。力率を85%から95%に改善すると、10%の割引が適用されることになります。

高圧の電気料金を削減するには

高圧電気料金の電気使用料を計算して削減する


高圧の電気料金を削減しようと考えたときに、料金を左右するのが電気使用量です。小口高圧電力の場合、基本料金を決める契約電力は、30分ごとの平均電気使用量の最大値なので、平均使用量が跳ね上がっている時間帯があると、割高な電気料金を支払うことになってしまいます。

また、電力量料金も、使用した電力量に比例して決まってきます。電気料金を削減するためには、電気使用量をきちんと計算した上で、節電などに取り組む必要があります。

電気使用量を計算するためには、消費電力の「見える化」が必須です。毎月の電力使用量や契約電力を時系列で可視化することで、消費の大まかな傾向を把握できます。

さらに細かく把握するためには、デマンド監視装置やコントローラーなどのツールを活用する方法もあります。デマンド監視装置は最大ピーク電力や使用電力を常時監視できる装置です。また、デマンドコントローラーは、最大ピーク電力の上限を超えそうになったら空調を自動で消すなど、デマンドを自動制御することも可能です。

いずれにしても「見える化」によって自社が消費している電力を把握することが、基本料金や電力量料金を押さえる第一歩と言えます。

電気使用量を減らさずに高圧電気料金を削減する 


ただ、節電によって電気使用量を減らすことばかりを考えると、業種によってはサービスの提供や労働環境に悪影響を及ぼすこともあるのではないでしょうか。

電気使用量を減らさずに、高圧電気料金を削減する方法は他にもあります。それは、電力会社や電気料金プランを見直すことです。

基本料金単価が電力会社の契約メニューによって異なることは、先に触れた通りです。単価の安い電力会社に切り替えることで、簡単に電気料金を削減することができます。

また、市場連動型プランの場合は、太陽光発電が活発に稼働する昼間の時間帯に、JEPXの取引価格が安くなる傾向があることから、昼間を中心に稼働する企業にとっては電気料金を削減できる可能性があります。

エバーグリーンでも高圧電気プランを提供していて、固定料金プランと市場連動型プランの2つのプランを用意しています。また、脱炭素にお困りの法人様向けには、環境に配慮したCO₂フリープランもあります。見積もりは無料です。手軽に高圧電気料金の削減を実現したい法人様はぜひこちらをご覧ください。

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