店舗の暖房温度は何℃がベスト?適切な設定温度や電気代の節約方法も紹介

2022年10月27日

店舗内を暖めるのに欠かせない暖房器具。お客様に快適に過ごしてもらうためにも常時稼働させたいものですが、「適切な設定温度が分からない」という方も多いのではないでしょうか。この記事では、店舗で稼働させる暖房の適切な設定温度と電気代の節約方法をご紹介します。

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店舗内の暖房温度が低すぎる場合、お客様にとって快適な空間とは言えません。

寒い店内では長時間過ごすのが難しく、客離れや注文数の減少に繋がり、売上ダウンも考えられます。

では、冬場でもお客様に快適に過ごしてもらうためには、店舗内の暖房温度をどのくらいに設定するのがベストなのでしょうか。

環境省の推奨温度は20℃

環境省によると、冬場の暖房時は室温20℃を目安にすることを推奨しています。

この20℃とは室温の目安であり、暖房器具の設定温度のことではありません。

冬場の店舗内の室温が20℃に満たない場合は、暖房器具の設定温度を上げるなどの対策をして、室温20℃を保つようにしましょう。

ただし、この温度は環境対策や節電の観点から、少し低く設定されているようです。

一般的に、多くの人が冬場に心地よく感じる温度の目安は18〜22℃といわれています。

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環境省が推奨する室温の目安は20℃、多くの人が心地よく感じる室温は18〜22℃とご紹介しました。しかし、これらの設定温度は目安に過ぎません。

店舗に合わせた適切な温度を設定できるように、冬場の暖房を使う際の注意点を押さえておきましょう。

最適な温度は店舗の広さや客層などで異なる

最適な暖房温度は、店舗の広さや客層、提供するサービス内容によって異なります。

たとえば、暖める空間が広い店舗では、暖房がなかなか効いてないと感じるでしょう。その場合は、20~22℃の設定温度でもお客様が「寒い」と感じるかもしれません。

また、冷えの感じ方は男女によっても異なります。

男性客がメインのお店なら室温が22℃だと「暑い」と感じるお客様が多いかもしれません。一方で、女性客がメインのお店なら室温22℃でも「寒い」と訴えるお客様が増える可能性があります。

このように、暖房の適切な温度は店舗の条件によって異なるのです。

すべての店舗が決まった設定温度で快適に過ごせるわけではないので注意しましょう。

設定温度によって電気代が高くなる可能性も

店舗内を手っ取り早く暖めるために、業務用エアコンの温度を上げてはいませんか?

設定した温度によっては、電気代が思わぬ高額になる恐れもあるので注意しましょう。

環境省によると、冬の暖房時の設定温度を1℃低くすると、約10%の消費電力の削減になるとされています。

反対に、暖房の設定温度を1℃高くすると、消費電力が約10%増加するということです。消費電力が増えると、その分電気代が高くなってしまいます。

暖房にかかる費用がかさみ、月々の電気代が高くなりすぎると、経営にとって大きな負担になるでしょう。

安定経営を続けるためにも、暖房費をはじめとするエネルギーコストの削減にも目を向ける必要があります。

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お客様にとって快適な店舗にするために、暖房の設定温度を上げることで電気代も上がってしまっては、経営に負担をかけることになってしまいます。

暖房にかかるエネルギーコストを少しでも抑えるためには、暖房器具だけに頼らず店舗内を暖かく保つことが大切になるでしょう。

そこでここからは、店舗の電気代を抑えつつ、エコで快適な空間を作るためのコツをいくつかご紹介します。

カーテンや断熱シートで冷気を防ぐ

底冷えするような寒さは、窓から入り込む冷気が原因の可能性があります。

そういった場合は、厚手のカーテンを設置したり、断熱シートを貼ったりして、窓から侵入する冷気を防ぐと良いでしょう。

「厚手のカーテンをつけると店舗内のイメージを壊してしまう……」という場合は、目立ちにくい透明・ミラーフィルムタイプの断熱シートがおすすめです。

透明やミラーフィルムタイプの断熱シートなら見た目を損なわず、外からの冷気をある程度ブロックしてくれます。

加湿器で湿度を上げる

お客様が「暖かい」と感じる店舗を作るためには、暖房器具と加湿器を併用するのも効果的です。

空調機メーカー『ダイキン』の調査によると、暖房の設定温度が同じでも湿度が30%上がるだけで、人はより「暖かい」と感じるという結果が出ています。

春と秋は気温が同じでも、春のほうが暖かいと感じた覚えはないですか?

これは、秋と比べて春は湿度が高い傾向にあるのが理由とされています。湿度が高いことで体感温度が上がり、人は暖かさを感じるのです。

暖房器具を使っているだけでは暖かさを感じにくい……という場合は、加湿器も併用して体感温度アップを狙ってみてはいかがでしょうか。

加湿器の電気代の節約方法については、こちらの「加湿器の電気代はいくら?タイプ別の相場と節約のコツを解説」で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

お客様が適温と感じる暖房の温度は、店舗の状況によって異なります。温度の設定で迷った場合は、この記事でご紹介した18℃や22℃を目安にすると良いでしょう。

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(出典:環境省|業務部門の対策メニュー詳細(空調設定温度・湿度の適正化))
(出典:環境省|令和3年度 ウォームビズについて)
(出典:Panasonic|冬、快適に過ごすために。暖房の適正温度と心地よい空間づくりのコツ)
(出典:みんなで節電アクション!|家庭でできる節電アクション )
(出典:ダイキン工業株式会社|乾燥の困りごとと解決法)

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